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「え...?これ...」
あの日、ゲームセンターに忘れてきたプリクラ。
「なんで持って、」
「あの日、友達と遊びに来てたんです。そしたら聞き覚えのある声が聞こえてきたから」
「...」
「...渡そうと思っていたんです」
「...」
言葉が思い浮かばない。
目の前の彼は、怒りよりも呆れているようにみえた。そうだよね、異性としかもメンバーと二人きりで遊んでいれば。
でも何も言わないのも、良くない。
私の中で答えは出ているから。
「グク、あのね」
Sevenの時、一緒にカラオケ行った時に伝えようと思ってたこと。タイミングを逃して言えないでいたけど、今しかない。
「私は何の取り柄もなくて、全部が普通...以下かもしれない、毎日同じ事を繰り返して、変化なんてない退屈な日々を過ごしていくんだって。でも、グクに会ってから大きく世界が変わった。一日一日が楽しくて、会えなくても、想っているだけで幸せで。」
「...」
「頑張るグクをみて、私もたくさん頑張ろうって力を貰えて...どんなにつらいことがあっても乗り越えられるくらい無敵なはずなのに、」
「...うん」
「すごく寂しくて、近くにいても遠くに感じる」
「...だから、テテさんといたの?」
「...Vさんとは、」
指切りをした情景が頭に浮かぶ。
同時に、テテの言っていた事を思い出す。
"彼には相手がいますよ"
その言葉にハッとなる。
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作者名:あぽ | 作成日時:2023年12月28日 5時