141 たくさんの思い出を ページ41
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ロンドンに旅立つ何日か前。
私の家でテヒョンと一緒に作ったご飯を食べながら、ヨーロッパツアーの話をしていた時。
TH「向こうでさ、一緒にご飯食べようよ」
突然テヒョンがそんなことを言った。
「え?」
TH「ダメ?」
「いや、ダメとかじゃなくて…」
家のように向こうに人目を気にせずに会えるような場所もなければ、見知らぬ土地で2人でご飯に出かけられるわけもないし、と思っていると。
TH「デリバリーしてさ、部屋で食べようよ」
「デリバリー?」
TH「そう。なんか現地のおいしいものでも」
テヒョンのそんな提案があって、今に至るわけだけど。
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「ちょっと頼み過ぎじゃない…?」
テーブルの上には、2人で食べ切れるか心配になるぐらいの量の料理達。
フィッシュアンドチップスやお肉とか、イギリスらしい美味しそうな料理が並んでいた。
TH「なんか全部美味しそうでさ、迷ったからもういいや頼んじゃえ!って」
「なるほど」
TH「頑張って食べてね、ヌナ」
そんな人任せな…とは思ったが、テヒョンが頼んでくれていた料理が美味しくて、気がつけば2人であっという間に平らげていた。
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TH「あー…お腹いっぱい」
少し苦しそうにお腹を押さえながらベッドに転がるテヒョン。
満腹で苦しいのかうんうん唸っている様子がなんだか面白くて、思わず笑いが溢れる。
TH「ヌナも笑ってないで、ここ」
テヒョンはベッドの自分の隣あたりを叩いて、私を呼んだ。
それに大人しく従って隣に座る。
TH「あー…なんかこのままゴロゴロしてたら寝ちゃいそうだから映画見よっか」
「そうだね」
テヒョンは「よいしょ」と効果音付きで立ち上がると、iPadを取り出してベッドへと戻ってきた。
TH「俺これほんと見たかったんだよね」
るんるんとiPadをつけるテヒョン。
以前から見たい映画があったみたいで、それがイギリス映画だったから、今回のツアーでイギリスに来たときに見るんだと決めていたらしい。
「せっかくだからヌナと見たい!」と目を輝かせていたテヒョンに、私は二つ返事で頷いた。
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uk(プロフ) - 何度泣いたか分かりません・・・切ないです。。お休み中とのことでしたのでいつか公開されるのを待っています。素敵なお話をありがとうございます! (2020年10月7日 22時) (レス) id: 7eeed36c19 (このIDを非表示/違反報告)
ナノカ(プロフ) - hさん» hさんコメントありがとうございます!そんなに感情移入して頂いてるなんてこれ以上ないぐらい嬉しいです( ; ; )笑 拙い文章ですがそう言って頂けてもう涙涙です…決めてた結末に向けて頑張って書いていきますね!ありがとうございました(*^^*) (2020年6月3日 13時) (レス) id: 59d638975a (このIDを非表示/違反報告)
ナノカ(プロフ) - Kumiさん» Kumiさんいつもコメントありがとうございます!うわんなんて嬉しいお言葉…どっちとくっついても悔いがないなんて嬉しいです( ; ; )頑張って更新していきます! (2020年6月3日 13時) (レス) id: 59d638975a (このIDを非表示/違反報告)
ナノカ(プロフ) - 夏さん» 夏さんいつもコメントありがとうございます(*^^*)不器用なグクに素直になってほしいものです…!次で完結ですので是非最後でお付き合い頂ければ嬉しいです! (2020年6月3日 13時) (レス) id: 59d638975a (このIDを非表示/違反報告)
ナノカ(プロフ) - mgnさん» さすがすぎて何も言えませんが一言、愛してますとだけ伝えときます (2020年6月3日 13時) (レス) id: 59d638975a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ナノカ | 作者ホームページ:
作成日時:2020年5月7日 12時