129 ヌナはずるい ページ29
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TH「俺に罪悪感とか申し訳なさは持たないで。
ただ俺がそうしたいからそうするだけなんだから。
…だから、自分の気持ちに嘘をついたりしなくていいからね」
相変わらず私の涙を優しく拭ってくれるテヒョンに、その言葉から伝わってきた優しさにまた涙が溢れて、でも心はすごく穏やかだった。
「…テヒョン、ありがとう」
TH「俺こそありがとう。
勇気いったでしょ？この話するの」
今度は私の髪をゆっくり撫でるテヒョン。
「心臓壊れると思った…」
TH「ふふ、俺もだよ」
「でも今日こうやって話せてよかった。
私また間違えちゃうところだった」
TH「…うん。俺もヌナが笑ってくれてよかった」
笑った私を見て心底安心したような様子のテヒョンを見ると、ああやっぱりそうだったんだって思った。
昨日の埋め合わせ、なんて彼らしくない誘い方に疑問は持っていた。
けれどそれも明らかに元気がなくて様子がおかしかった私を心配して励まそうとしてくれたんだなって、今になって分かった。
「…私ね、テヒョンといるとすごく幸せな気持ちになるの」
TH「え？どうしたの、突然」
あまりにも突然すぎるその言葉に不思議そうに私を見つめる。
「…なんとなく伝えたくなって。
なんかここらへんが温かくなって、ああ幸せだなって思うんだよね」
心がポカポカする。
そんな表現がぴったりだと思う。
テヒョンは驚いたような顔でしばらく私を見つめたあと、顔を背けた。
TH「………あー、もうヌナ悪女」
「え？」
TH「ほんっと、ずるい」
そんな言葉とは裏腹に、顔を背けるテヒョンの耳が赤くなっていることに気付いて、私の顔にまで熱が集中していくのが分かった。
「あ、あの。…ごめん、そんなつもりじゃなくて」
TH「…じゃあどんなつもりだったの逆に」
「その、ほんとに今そう思ったから、伝えたくて」
さっきあんな話をした後でこんな話をしてしまったから、気を持たせて、また期待させてるみたいに思えて焦ってくる。
TH「……それ余計ずるいんだけど」
そう言って今度は私の髪の毛をわしゃわしゃと撫でてみせたテヒョン。
髪の毛の隙間から見える彼の顔は赤く染まっていて、それを誤魔化そうとするこの行動が愛らしかった。
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uk(プロフ) - 何度泣いたか分かりません・・・切ないです。。お休み中とのことでしたのでいつか公開されるのを待っています。素敵なお話をありがとうございます！ (2020年10月7日 22時) (
レス) id: 7eeed36c19 (このIDを非表示/違反報告)
ナノカ(プロフ) - hさん» hさんコメントありがとうございます！そんなに感情移入して頂いてるなんてこれ以上ないぐらい嬉しいです（ ; ; ）笑 拙い文章ですがそう言って頂けてもう涙涙です…決めてた結末に向けて頑張って書いていきますね！ありがとうございました(*^^*) (2020年6月3日 13時) (レス) id: 59d638975a (このIDを非表示/違反報告)
ナノカ(プロフ) - Kumiさん» Kumiさんいつもコメントありがとうございます！うわんなんて嬉しいお言葉…どっちとくっついても悔いがないなんて嬉しいです（ ; ; ）頑張って更新していきます！ (2020年6月3日 13時) (レス) id: 59d638975a (このIDを非表示/違反報告)
ナノカ(プロフ) - 夏さん» 夏さんいつもコメントありがとうございます(*^^*)不器用なグクに素直になってほしいものです…！次で完結ですので是非最後でお付き合い頂ければ嬉しいです！ (2020年6月3日 13時) (レス) id: 59d638975a (このIDを非表示/違反報告)
ナノカ(プロフ) - mgnさん» さすがすぎて何も言えませんが一言、愛してますとだけ伝えときます (2020年6月3日 13時) (レス) id: 59d638975a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナノカ
| 作者ホームページ：
作成日時：2020年5月7日 12時
