昔ばなし ページ32
SUGA side
.
あいつが活動を休止して1ヶ月。
辞めたいと言った日からみんなで必死に説得して、
その甲斐あってか留まることになったA。
でもここ最近夜中にあいつの部屋からよく物音がする。
また眠れてないのかと思ったけど、それは余計な心配だったらしい。
最近のあいつの目は輝いている。
LN「ユンギさん、いま時間大丈夫ですか…？」
SG「おー、どした」
LN「ちょっと、」
SG「曲か？」
LN「えっ。なんで分かったんですか！！」
お前がこそこそと準備している事は分かっていた。
夜中に部屋からうっすら歌声が流れていたから、
そりゃバレバレだっての。
LN「こっそり準備してたのに…」
SG「いいから、はよ聴かせろ」
LN「もう！！」
不貞腐れた様子のAから受け取ったUSBをパソコンに挿した。
そこに現れた『Young Forever』と書かれたフォルダ。
♪〜
LN「まだ未完成なのでそこだけはご容赦ください…」
まだ所々できていないみたいだけど、
作曲も作詞も全てこいつ一人でやったとしたら、すごい才能だ。
メロディーが頭に残るし、何よりこの歌詞はまさに"俺たち"だ。
SG「いいんじゃねぇの？」
LN「本当ですか！？」
SG「うん」
LN「ユンギさんに一発で褒められたの初めてだ！」
無邪気に喜ぶ姿を見て、以前のAに戻ったのだと安心した。
LN「わがまま言うとこの曲、今後はみんなで作って完成させたいんです」
SG「うん。いいと思う。PDも賛成するだろ」
どうせPDたちはAに甘いんだ。
それにこの曲出されたらさすがに誰でも納得するだろう。
SG「俺も頑張らないと」
のちにこの曲が、次のコンセプトに繋がる事になるのはまだまだ先の話。
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作者名：うゆ | 作成日時：2021年11月15日 4時
