９５L i n e . (ページ25)

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昔ばなしページ25

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オッパから離れてトイレに向かっていると、
背後から人の気配がして咄嗟に身を構えた。

＊「やっと一人になってくれた。貴方、防弾少年団のAだよね？」

LN「っ、あなたは誰ですか…？」

＊「別に名乗る必要ある？本当に貴方の存在がムカつくの。防弾少年団にいらないって自分で分からないの？」

初めて面と向かって言われた批判の言葉。
心臓がどんどん速くなって冷や汗が止まらない。
逃げなきゃいけないのに、体が震えて固まる。

＊「一生表に出てこれないようにしてやる！！！！」

暗くてよく見えなかった。
女性の手にはカッターが握られていて、
やばいと思った時にはもう遅かった。

LN「あ、っ……いた、ッ…」

顔を庇おうと咄嗟に出した腕から血がダラダラと流れる。

あれ。
カッターで切り付けられただけでこんなに血が流れるものなの？
そっか、手首までやられてるからか。

不思議と冷静な自分とは真逆に、切りつけた当の本人は
思ったよりも深く切れたのか、とても焦っていた。

＊「っ、なんなのよ！！全部アンタが悪いんだからね！！！」

あ、走って逃げて行っちゃった。

とりあえず、ここにいて他の誰かに見られるとマズイので
ハンカチで止血しながらオッパの所に戻った。

LN「ごめん、オッパ…ちょっとやらかした」

MG「は…お前、その血、どうしたんだよ！！！！」

LN「大丈夫だから！とりあえず、止血間に合ってない…(笑)」

MG「っ、今から救急車、」

LN「だめ、騒ぎ立てたくない、お願い」

誰よりも焦っているオッパ。
この時のオッパが必死すぎて一生からかってやろう
なんて事を心の中で思っていたら、オッパがネクタイを
腕にキツく結んで止血してくれた。

MG「急いで病院行くぞ！！」

ごめん、オッパ。
車の中血だらけになっちゃうね。