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「はー、おなかいっぱい」
どれもこれも本当に美味しそうに食べてくれて、選んで正解だったなぁ。仕事や生活の事とか色々な話できたし。
頑なに断っていたけど、会計は私の方で済ませておいた。
前回たくさんしてもらったから。
先に外に出た彼は、誰かと電話をしているようで。
私の存在に気づき、通話を終わらせる。
「とてもおいしかったです、ありがとうございました」
「いえいえ、」
「あ、この後なんですけど」
「スタッフから顔出しにこないかと言われて」
クラブにいるとの事で、今回のツアーでお世話になる人達と交流を深めるらしい。
「わかりました、じゃあ」
「一緒に行きませんか?」
ん?
今なんて。
「いや、あの一般人なんですけど...」
それこそ変な目で見られる。
噂だって立つかもしれない。
彼に、迷惑をかけたくない。
「スタッフに話しておくから」
なんでも上手く伝えておくから、そのスタッフと一緒にいてくれないかという事らしい。
意図や状況が把握できないけど、とにかく来てほしいみたいだったので、同行する事にした。
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作者名:あぽ | 作成日時:2023年7月7日 8時