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約束の時間、5分前。

ちょっとだけ早く着いちゃったけど、遅れるよりいい。

指定された建物の玄関にいると、待ち合わせを取り決めた相手が出てきた。


「こ、こんばんは」


「こんばんは」


「んー、どうしようか?」


「あ、あの」


グクは日本でのコンサートのために来ている。
下見とかリハーサルとか打ち合わせとか、絶対忙しいはず。


「スケジュール、大丈夫ですか?」


ああそんな事か、という感じで、大丈夫ですと答えた。


「じゃあ、お腹とか空いてますか...?」


待ってる間、ずっと考えていた。

私が韓国に行った時、素敵な場所に連れて行ってもらったから、お返ししようと。とはいったものの、遊びにきているわけじゃないから遠くまで行けないし。人が多い場所に行くのも、疲れさせてしまうだろうし。


「ここなんですけど、」


ネットで調べた店の情報を見せる。
彼は嬉しそうにわあ、美味しそうですねと言ってくれた。


個室を予約したから、気兼ねなく過ごせるはず。
もし彼の反応が良くなかったらキャンセルの連絡すればいいしと思っていたけど、予想に反して好印象を掴んだので、ここで食事をとる事にした。



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作品ジャンル:恋愛
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作者名:あぽ | 作成日時:2023年7月7日 8時

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