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「父さんは是非、どちらかが王女様に見初められて
王宮入りしてくれたら嬉しい限りだよ」
「で、でもさ、その、あんまり、お顔の具合がよろしくなかったり、
したら僕らはちょっと……」
「でも王女様の男になれれば贅沢はし放題、権力も持てる、
家は間違いなく繁栄するしいいことだらけだぞ」
ホソギヒョンはずっとニコニコしている
その笑顔が僕にはちょっと闇深く見えて
怖くて背中がヒヤっとした
「ジョングク、お前にも招待状は来ているが、
最近また鍛えすぎて着ていく洋服もないだろう?
今更間に合わないし、お前は留守番しなさい」
僕をいじめる設定は地味に今も続いていて
招待状を見ていたホソギヒョンが冷たい声でそう言う
「はい……」
しおらしくうなづいてはみたものの
まぁさ、僕はシンデレラのストーリーを知っているから?
行こうと思えば多分行けるんだと思う
あの魔法使いとやらが迎えにきてくれてね
結婚なんて興味はないし、強いていうなら王女様の見目が気になるぐらい
それを拝みにぐらいは行ってみたいなぁ、とは思うけど
どうしようっかな
“お前が来るといくら兄二人の顔が良くても選ばれんかもしれんからな“
そんなことをホソギヒョンが心の中で考えていることは知らなかった
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作者名:紫 | 作成日時:2022年9月6日 2時