検索窓
今日:1 hit、昨日:3 hit、合計:425,900 hit

090 ページ40

.






今日は1、2年生は学校に来なくていい日。

きっとオッパに出会う前の私なら喜んでいたお休みだけど、私は学校に向かっていた。






校門に辿り着けば、【卒業証書授与式】なんて看板が設置されていた。






「…あっという間だったな。」






今日は大好きなグクオッパの卒業式。

きっと今、オッパは卒業式を終えて教室でたくさんのお友達と楽しくお話してると思う。







私が向かったのは、グクオッパと出会った保健室だった。






______ガラガラッ、


ゆっくりと保健室の扉を開ける。ユンギ先生もきっと卒業生の教室に行ってるから、姿はなかった。






「ふふ、なんか懐かしい…」






体育の授業で思い切りコケたあの日。







怪我をしたのは痛かったけど、怪我をしなかったらきっとグクオッパのことを知らないままで、出会わないままだった。

そう考えたら、あの時怪我しちゃった私を褒めてあげたくなった。






「…卒業、しちゃうんだ。」






そう口にすれば一気に寂しさが込み上げて来る。

オッパと出会って、本当に毎日学校が楽しくなった。






辛い記憶もたくさんあるけど、それでもグクオッパが好きって気持ちで乗り越えれた。

好きな人が隣にいてくれるのが、どれだけ幸せなことなのかも知った。






ポロッと零れた涙。

まだグクオッパにも会ってないのに、ポロポロと零れる涙は止まらなかった。







______ガラガラッ、


扉に背を向けて泣いていると、扉の開く音が聞こえた。






JK「A」

「……グ、グ…オッパっ…」






振り返れば、胸元のポケットに花飾りをつけたグクオッパがいて、泣いている私を見るとすぐに駆け寄ってきた。






JK「どうした…?」






そう言って心配そうに私の顔を見てくるグクオッパが、初めて出会った日のグクオッパと重なって、余計涙が零れた。






JK「なんで、オッパじゃなくてAが泣くんだよ笑」

「っ、だって…」

JK「ほんと、泣き虫だな笑」






ケラケラと笑いながら私の涙を何度も拭ってくれるオッパ。

こうやって学校でグクオッパと話をするのも、グクオッパの制服姿を見るのも、今日で全部最後だ。








.

091【JK】→←089



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (383 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1776人がお気に入り
設定タグ:防弾少年団 , BTS , ジョングク
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ぴぴ | 作成日時:2020年5月23日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。