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嘘かと思った。ジョングク先輩が口にした言葉に動揺して、何も喋れずに固まってしまう。
ジョングク先輩が私のことを好き…？
JK「…Aの気持ち、知りたい。」
「…ぁ、」
ジョングク先輩に握られている手に少しだけ力が加わる。先輩の瞳はゆらゆらと揺れていて、不安そうな顔をしているから胸が苦しくなる。
私も、ジョングク先輩と同じ気持ちだよ。
「……好き、私も………好きだよ。」
JK「…！」
ものすごく小さな声だったけど、静かな公園だったから簡単にジョングク先輩の耳に届いて。先輩は元から大きなその目をさらに大きくさせた。
JK「…やべ、超嬉しい。」
「っ、！」
そう言ったジョングク先輩の目尻に皺が寄って、先輩があまりにも優しい顔で笑うからポロッと涙が溢れた。
JK「ちょ、どうした…？」
焦ったように先輩が私の頬に手を添えて涙を拭うから、そんな姿が愛おしくて心の底から大好きだなと思った。
「へへ、ごめんっ…嬉し涙、だよ。」
JK「あー…ったく、可愛すぎんだろ。」
「わっ…！」
ジョングク先輩に後頭部に手を添えられたかと思ったら、そのままギュッと抱きしめられる。
先輩に聞こえてしまうんじゃないかってくらいうるさい私の心臓の音。でも、胸元に引き寄せられたせいで目の前にいる先輩からも、ものすごい早いスピードの音が聞こえてきた。
「…ふふ、先輩の心臓の音、早いね。」
JK「っ、当たり前だろ、好きな女が腕の中にいんだから。」
そんな先輩の言葉に、とてつもなく嬉しくなる。ゆっくりと体が離されれば目が合って、ジョングク先輩が真剣な顔をする。
JK「A、俺の彼女になってほしい。」
「…うんっ！」
大きく頷けば、まだ泣いてんの？なんて揶揄われながらも先輩が涙を拭ってくれる。その大きくて優しくて温かい手が、私は本当に大好きで仕方がない。
JK「……好きだよ。」
「…っ、ん……」
近づいてきたジョングク先輩の顔にゆっくりと目を閉じる。優しく触れた唇に、また涙が溢れた。
JK「ほんと、泣き虫だな笑」
「…っ、ぅ…だって…」
ずっと泣きやまない私を見てケラケラ笑うジョングク先輩。好きな人と両想いになるって、こんなに幸せなことなんだね。
「…ジョングク先輩、だいすきっ。」
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作者名：ぴぴ
| 作成日時：2020年5月23日 16時
