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あの日、スア先輩にいじめられていた時。



ヨンジュンくんがもし来てくれなかったら、きっともっと酷い目に合ってたと思う。

それからずっと、いつもそばにいてくれて。






「たくさん、話も聞いてくれてありがとう。」






ヨンジュンくんには甘えてばかりで、本当にいろんな話をしてしまった。

それでも嫌な顔せずに聞いてくれるヨンジュンくんに、自分の態度が申し訳なくなった。






こんな私のことを好きだと言ってくれたヨンジュンくん。

ちゃんと返事を伝えないと、と思いながらここまで先延ばしにしてしまったことも申し訳無かった。






「…ヨンジュンくん、私のことを好きになってくれてありがとう。」

YJ「…うん。」

「それから……ごめんなさい。私はヨンジュンくんの気持ちには答えられない。」






ヨンジュンくんの目を見て、ハッキリと伝えた言葉。本当に真剣に考えて出した答えだった。






YJ「ん、ちゃんと伝えてくれてありがとう。」

「ヨンジュンくん…」

YJ「……告白してから少しでも、俺のこと頭に入れてくれた?」






ヨンジュンくんがいつもと違って寂しそうにそう聞いてくるから、正直にコクンと頷く。






YJ「…ん、俺はそれだけで満足だよ。ありがとう。」

「……ヨンジュンくん、これからも喋ってくれるよね?」






なぜか、これでヨンジュンくんと喋ったりするのが最後になるかもしれない。

なんて思った私は、不安になって本人に聞くと、ヨンジュンくんはケラケラと笑いだした。






YJ「ふふ、どっちかって言うとそれ俺のセリフ。」

「…え?」

YJ「Aちゃんこそ、俺と喋ってくれる?」

「当たり前だよ…!」





そう言えばヨンジュンくんは満足そうに微笑んだ。






YJ「これからもよろしくね、Aちゃん。」

「うん、こちらこそ。」






ヨンジュンくんが差し出してきた手を、私はゆっくりと握り返した。

ヨンジュンくんとはこれからも友達という素敵な関係でいられると思うんだ。






YJ「なんかこうやって改めて挨拶するの、変な感じするね笑」

「ふふ、確かに。」





いつも通りの笑顔を浮かべてくれるヨンジュンくんに、私もつい笑顔が溢れる。

きっと気まずくならないように、気を遣ってくれてる。






「ありがとう、ヨンジュンくん。」






もう一度口にすれば、彼はまた優しく微笑んでくれた。





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作者名:ぴぴ | 作成日時:2020年5月23日 16時

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