片割れ じょんぐく

STORY 45 -JK- ページ46

Aがいなくなってからは、毎日が地獄だった。


心臓が真っ二つに割れたみたいだった。


Aの居場所を聞いても誰もおしえてくれない。担任にも大学の場所を聞いても、何も言ってくれなかった。






「ねぇ、うちのサークルに入らない？」


「サッカーとか興味ある？」


「良かったら友達にならない？」




「……うざ。」


全部全部鬱陶しい。


Aがいなくなって、大学で俺に集る女が増えた。勿論、気持ち悪いから相手なんかしないけど。


それに、俺にはやることがある。



皆がおしえてくれないなら、自分でAを探すしかない。


















「……ねぇ、グク〜。


今日この後私と気持ちいいこと、しない？」


「……ふふっ、いいよ。」


そう言って俺の腕に手を回すのは金持ちの露出大好き女。


俺の客。



本当はA以外に身体を重ねるのは嫌だったけど仕方ない。


金さえ早く貯まれば、俺は探偵を使ってAを探し出せるから。





Aのためなら、自分の身体がどうなろうと、どれだけお金を使おうが構わない。


俺はAがいないと生きていけない。













「……ジョングク。

お前、最近夜中出歩いてばっかりじゃ」


「話しかけんな。」


「……待ってよ。」



裏切り者のテヒョンイヒョンなんか大っ嫌いだ。


捕まれた腕を思いっきり振り払って睨んだ。



「……俺はお前が心配で……。」


「心配？


笑わせんじゃねぇよ。」



Aに協力して、俺の気持ち知ってたくせに俺を騙して。


"アイツ"とAがこっそり会ってたこともずっと俺に黙ってた。


Aしか興味ないくせに。




「俺が心配ならAの居場所教えろよ。」


「っ……。」


「……


Aに関すること以外で俺に話しかけんな。」



俺はそう言うと家から出ていった。

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