STORY 9 ページ10
朝、体を揺すられて目を覚ますと、見慣れたジョングクの顔。
「足大丈夫？」
そう言われて、自分が怪我をしてたことを思い出した。
体を起こすと、ジョングクは心配そうに私の顔を覗き込む。
立ち上がろうとすれば、ジョングクが私の体を支えてくれた。
……そこまでしなくても大丈夫だけど。
「ヌナ、おはよ。大丈夫？」
前からやってきたジミン。
こんな風に聞いてくるのは珍しいけど、心配してくれて嬉しい。
「大丈夫だよ、ありがとうね。」
そう答えれば、ジミンはジョングクを睨んで通りすぎた。
「何だよあの態度。クソうざいんだけど。」
「思春期なんだから仕方ないよ。」
「違うよ、A。
あいつは俺とAが双子だから嫉妬してるんだよ。」
そう言って私を食卓に連れていった。
「Aちゃん大丈夫！？」
昨日からこの言葉を何回聞いただろう。
その度に大丈夫っていうけど、なんだか心配かけて申し訳ない。
ジョングクはというと、ずっと私の隣から離れない。誰かが私のところに近寄る度に嫌な顔をする。
いつも以上にべったりのせいで、朝から全くユンギ君と喋れなくて寂しい。
授業中にユンギ君の背中をぼーっと見つめてれば、ユンギ君が急に振り向く。
「わっ……。」
「はい。」
見てるのがバレた……訳ではなくてただプリントが回ってきただけだった。
……恥ずかしい。
「ありがとう。」
そう言ってユンギ君からプリントを受け取ると、プリント以外に何かメモが挟まっていたことに気付く。
メモを開くと、それはユンギ君からの手紙だった。
『今日は一段と厳しいね、ジョングク。
話せなくて寂しい。』
話せなくて、寂しい……？
一瞬ビックリして理解できなかったけど、ユンギ君が私にそう言ったと分かった瞬間、顔が熱くなった。
横にいるジョングクを見れば、辞書を枕にして寝ている。
『私もユンギ君と喋れなくて寂しい。』
返事を書いてユンギ君の背中をトントンと触れば、ユンギ君は手のひらを後ろに差し出してきたから返事を書いた紙をそこに置いた。
『そんなこと言われたら俺のこと好きなのかなって期待しちゃうよ。』
次に返ってきた手紙にはそう書かれていた。
恥ずかしくて、多分今顔が真っ赤だ。
前のユンギ君を見れば、この間みたいに耳が真っ赤だった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 859人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あお(プロフ) - パスワード教えて下さるととっても嬉しいです！2の片割れじょんぐくも楽しみです！ (2020年8月24日 13時) (
レス) id: a4e0d9fce2 (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - パスワード教えて下さると嬉しいです！更新頑張ってください！ (2020年8月21日 1時) (レス) id: 6721bb2d67 (このIDを非表示/違反報告)
ツウィのお耳であり、ジミンのほっぺた(プロフ) - パスワードロックかかってて2の方読めませんでした、スランプぬけたらパスワード教えてくださると幸いです (2020年8月18日 8時) (レス) id: 6930d20808 (このIDを非表示/違反報告)
ミナモモ大好き(プロフ) - パスワードロックかかって見れないです(´；ω；｀)作者さん教えてください！ (2020年8月16日 12時) (レス) id: 34efac07ef (このIDを非表示/違反報告)
グクサランへ(プロフ) - 2の方パスワードロックかかってて見れなかったです泣 (2020年8月16日 0時) (レス) id: 86ad4aa3a1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Olivia S | 作成日時：2020年4月30日 8時
