チョッと不思議な夫婦 3【TH】

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グラスに入ったブドウジュースが何とも都合よくカランと音を立てる。






『テヒョンが愛してた女性が旅行に行く時に「私は花が好き」っといって去っていたらしいんだけれど・・・』



乃蒼「それって作り話じゃないの？」



『もし本当だった場合』






病んでもいいともう
おじいちゃんの件と同量につらいよ

まだ付き合った人が２０人以上いたとしてもそこに愛はなかったって言ってるから許せるよまだね。
ちゃんと考えると酷いけれどな
だって好きでもない人と付き合ってキスとかしちゃうわけでしょ

かわいそうすぎる
私の場合は付き合ってるとかじゃなくて演技だし



それでもそれがあるからこそ私とテヒョンが出会えたから何とも言えないけれど






乃蒼「僕自身も遊びだしなぁ
　 何とも言えないかも」



『ホント最低すぎる』



乃蒼「僕も花好きだわ姉さんの影響で」



『そういえばこの前の誕生日のチョイス嬉しかった
　アイリス』


乃蒼「誕生花だから」



『男はちょっとキザの方がいいと思う
　ロマンチストにはキュンとくる』



乃蒼「でも、中学の時に告白が月がきれいですねって言ってきてマジうざかったって言ってたじゃん」



『意味も分かってないのに言うのがキュンってくるんだよ』







キザすぎるのはダメって文句多いかもだけど
月は美しい

自分で輝くことはできなくても誰かの力を借りて輝ける
その原理は何とも美しいとしか言えないと思う







乃蒼「話を戻すとつまり姉さんの前に愛していた女性がいることに姉さんは妬いているんだね」



『そうだけれども・・・もうちょっとふんわり言ってくれない？』



乃蒼「姉さんが人間らしくなってくれて弟としては嬉しいよ」



『意味わかんないし
　それで乃蒼なりの回答を教えてよ』



乃蒼「僕が思うに一番あり得るのはヒョンの作り話だって言うこと
　 または本当だったかの二択。
　 でも後者だった場合はその時のあれに合わせてるなとは感じてるかなぁ」



『確率的にはどっちが高いの？』



乃蒼「ん〜何とも言えないよ
　 でも僕がヒョンの立場だった場合は後者を意味させるかな」







つまり実話という可能性が高いということ
でも少しうそを交えたということか

確かにプライベートの話をバンバン出せるわけはない
少し、ほんの少し内容を変えたりはする
そういうことを言いたいのだろう


あぁいっそのこと自分探しの旅に出てしまおうか

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