チョッと不思議な夫婦 【TH】

コーヒー ページ42

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この前のドッキリじゃないけれどゆったり喫茶店でコーヒーを飲む。
苦いけれど匂いがよい

この苦い感じが癖になる


コーヒーと共に頼んだ甘いケーキが心を満たす





「涼風Aちゃんですよね」





名前を呼ばれて横を見てみると綺麗な女の子
高校生くらいかな






『そうだよ
　一緒に飲む？』



「いいんですか？」



『いいよ
　ほら一人で楽しむのもいいけれどみんなで楽しむのも悪くないから』



「有難うございます」





このお店はカウンターで注文したものをもらったら基本的どこで食べても良い
相席をしてこう楽しむのもたまにはいいと思う

それよりここは結構通りの奥のお店
こんなところにも若者が来るんだと少し驚いてしまった
周りを見渡せばお年を召された方ばっかりだから


若いうちのこの世さが分かるなんて素敵なお嬢さんなんだな




『どうかしたの？』



「意外に普通の人なんだなっと思いまして
　テレビとかではいつもキラキラしているけれど今は綺麗というか」



『芸能人ってみんなそういうもんだよ
　いたって日常からキラキラしている人なんてほんの一握りだよ』



「そうなんですね」



『私の偏見だからほかの人は違うっていうかもだけれどね
　高校生？』


「はい。
　４月から３年生です」


『いいね
　花のJKかぁ』





私の時はそんな女子高生ぽいことは何にもしなかった
仕事に飽きくれた日々をしていた

マネージャーの件もあったから結構華はなかった



もう一度できるなら花の高校生とやらを堪能してみたいよ





「Aちゃんは恋って大切だと思いますか？」



『私はそうだとは思わない
　別に人生恋よりも大切だと思うことがあるならばそれを優先すればいいと思うよ』



「周りはみんな恋愛、恋愛って言っていてちょっと・・・」



『私も作品としては何作も恋愛作品をやらせてもらったけれど実際本当に恋をしたのって旦那さんが初めてなんだ』



「恋愛作品で相手のこと好きになっちゃったりしなかったんですか」





あぁよくあるやつね
キスしたら惚れちゃうとかあるんですかの分野に入るやつ





『私はない
　だってそれは私ではなくその作品の登場人物だから』


「そうなんですね」


『周りに合わせなくてもいいんじゃないかな？』



「えっ？」






恋で悩んでる彼女には失礼な発言だったかもしれない
でも周りに乱されてばっかじゃつまらない

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