通称、氷姫【黒】 (ページ5)

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▼困ってますページ5

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スタッフ「ネッだから僕と付きあおう。」

『私、今もそう言うことは考えられなくて。
本当にごめんなさい』

スタッフ「いや、それで去年も俺の告白断ってるよね」

『だから今も誰かとお付き合いするとか考えられなくて・・・それにお付き合いするのなら自分で好きになった人としたいんです。ですからごめんなさい』

私はただいま厄介なスタッフに捕まっている。
昔、朝ドラをやらせていただいていた時のメイクスタッフてきな感じの人だ。

私ではなく他の男優さん専属の人だったけれど

そしてその昔、この厄介なスタッフに告白されたことがあった。
話したとしても挨拶したくらいだったからどんな人かもよくわからなかったし恋とか愛とかが今じゃないこともしっかりわかっていたからお断りさせていただいたのだ

で、毎年毎年この人は告白してくる。

ハッキリ言って迷惑。

断っても断ってもやめてくれない

スタッフ「そう言ってお前だって他の俳優と結婚していくんだろ」

『ちょっと』

肩を力強くもたれる。
爪が長いため食い込んで痛い

血走った目が視界に入る。

直感で感じ取った。

危ない人だ。

逃げるにしてもこの状態では逃げることなんてできない。
大きな声を出したとしても人様の迷惑になってしまう。

どうするべきなんだ。

私の肩を揺さぶられる
痛い。

思わず目から涙がこぼれる

泣いちゃダメだ。
泣くとなめられるから・・・。

『あのッ』

目黒「あの、彼女困ってますしやめたらどうですか。
それに、話し聞いてる限りですけどアンタが好きなのは彼女じゃなくて彼女の芸歴や彼女と結婚して周りに差を付けることができることだろ」

スタッフ「だったら悪いかよ
結局、この女なんてもらいどこなんてありゃしないんだよ」

助けてくれた人。
スタッフさんから私を離して優しく私の手を握ってくれている。

小刻みに揺れる私の手。
もちろん握っていない方の手

彼のスタッフさんにかけてくれるものはとても優しくて・・・
私が言いたかったことをしっかり言葉にしてくださった。

しかしスタッフさんの心は冷たい氷の刃になって私に刺さる

どうして赤の他人にこんなこと言われなきゃいけないんだろうと

目黒「・・・世界には35億と5千万人の男がいるんですよ
そんな勝手に決めつけるのは良くないかと」

この人、あまり頭がよろしくないかもしれない。