【呪術廻戦】1年生は4人……なんです。

36話 ページ37

side虎杖

泥梨｢知らん。｣

案外バッサリと言った。

いや、言い切った。

泥梨｢餓鬼共とも違うなら余計に知らんな。｣

さっき白銀が言ってたヤツか…

泥梨｢おい。見せてやれ。｣

A『……坊…』


いつもの五条先生と組む場所に来た。

A『…ゆーじは気をつけること。ほぼ丸腰だから。七海さんは1級だから。』

今ゆーじって！

A『……』

手を組み、

A『来ます、お気をつけて。』

門が現れて、重い音をたてながら開く。

虎杖｢なん……だ…？｣

身体は痩せこけ、首が針のように細い人間のようなもの。

来るっ！

黒い触手がうじゃうじゃと門の中から出てくる。

泥梨｢誰の許しを得て門の外に出るのだ。｣

細い腕でバタバタと抵抗する。

泥梨｢外に出て良いなど誰が言った。｣

赤ん坊は怒り心頭って言葉が似合う。

黒い触手に引きずられ餓鬼は帰って行った。

虎杖｢門の中ってどうなってんの？｣

ずっと気になっていた疑問。

泥梨｢入ってみるか？｣

先程よりは楽しそうに嘲笑う。

A『坊。』

少し怒った表情で赤ん坊を叱る。

俺に視線を向け、

A『やめた方がいい。生きてて入る場所じゃない。』

泥梨｢両面宿儺の力を喰らおうと思ったのに。｣

こっわ！こいつ隙なんてねぇのかよ。

黒い触手がうじゃうじゃと白銀にまとわりつく。

泥梨｢ええい！散れ！雑魚共！｣

A『雑魚って…坊の分身なのに…』

泥梨｢贋作だ。｣

黒い触手って赤ん坊の1部なのか…

A『情報は得られましたか？』

七海｢ええ。御協力に感謝します。｣

ぺたぺたと白銀に触る黒い触手。

A『門の中は見せれないけど、』

ジャラジャラ下から何かが上がってくる音が聞こえる。

泥梨｢…！｣

七海｢っ…！？｣

え？なに！？

一際大きな触手が門の中から出てきた。

泥梨｢見るなっ！見せるなっ！儂のものに触るな！｣

赤ん坊のもの…？

宝物とか？


A『これ壊したら私は死ぬ。』

虎杖｢…え？死ぬ？｣

紅い…水晶玉のようなもの…

A『坊は、これを熟させて食べるんだって。』

果実かなんか？

A『食べ頃になるのも待つの。』

フルーツじゃん。

なんだ……！？

宿儺か！？


A『…やっぱり呪いって反応するのね。』

泥梨｢呪いの王だとしても決して渡さぬぞっ！｣

A『宿儺でも反応するのか見たかった。』


宿儺(極上の品にしてやるぞ…女よ。)


宿儺が白銀により魅了されたことは誰も知らない。

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