幼少期の思い出�� ページ31
スレの進行とは特に関係ありません
「…誰か、いないのー？」
「…どうか…しましたか…」
「迷ったのー」
「…そうですか…どちらへ行かれるのですか？」
「うん。…あのねー、おじいちゃんがね、こーせつさもんじ、とそーざさもんじと、さよさもんじ、をよんでおいでって言ってたんだー」
「そうでしたか…どこにいるかはわかりましたか」
「こーせつさもんじは、雪みたいな、冷たいキラキラで、そーざさもんじはさくらみたい。さよさもんじは…どういうキラキラだっけ…？」
「…良い子ですよ…大人しすぎる…ところもありますが…」
「思い出した！静かな、夜みたいな。桜と雪、それと静かな夜…あづちのけいびたのもうかな〜…っておじいちゃんがゆってたんだった！」
「…参りましょうか…姫…」
「うん。…あ、なんだ。こーせつさもんじって…こう兄だったの」
「はい…そうですよ…」
「ひんやりしてそう…きらきら、というより…さらさら？つやつや？あれー？」
「…なんでも…よいではないですか…ほら、宗三とお小夜がいますよ…」
「あ！ほんとだー。…桜、より…桃じゃないかな…」
「桃、ですか…」
「てんかむてき！って歌仙がいってた、…あんなにきれいなんだから、てんかむてきだよね」
「…言ってみたら…どうですか…？」
「そうするー。…さよさもんじ…小夜君は夜じゃないや。…梅と、雪…お日様、ではないけど…雲、でもない…木漏れ日でもない…うーん？」
「…私には…わかりかねますね…」
「雪、地に積もり、桃、花開く。花曇りの頃、ただ月の影差すばかり」
「…詩歌…ですか」
「うん。今作った。…かっこいい？」
「ええ」
「小夜君は、月の影。…月明かりだなーって思う」
「月明かり、ですか…」
「うん。そう思った」
「なるほど。…だ、そうですよ」
「…僕は、別にそんな…」
「小夜君！…お月様、嫌いだった？」
「…嫌いじゃないよ。大丈夫」
「そっか。…そー兄は桃の花、嫌い？」
「…天下無敵、ですか。…天下取りの刀が、天下無敵の花に似ている…おかしな話ですね」
「なんでー？」
「はぁ…？」
「だってー、事実そー兄が天下取ったようなものだよ
だって、そー兄を持ってれば天下を取れるでしょ？」
「…はい？」
「…とにかく！そー兄はすごい！小夜君もすごい！こー兄もすごい！…あ、安土の警備よろしく！」
「あ、遠征あるんですね」
「…宗三、素直にありがとうと言っておきなさい…」
「兄様！？」
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作者名：シャボン玉 | 作成日時：2019年9月22日 17時
