ドブカスの初恋には女装癖があるらしい。【呪術廻戦】 (ページ14)

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「……もうこの状態だと起きませんね」

『そうやねえ……』

「……何か、頼みますか？」

『ん〜……適当に頼んどいてくれる？』

「わかりました」

そんなやり取りをしてから数分後。

建人クンが頼んでくれたであろう料理が運ばれてきた。

『あ、ありがとう』

「いえ、これくらいどうってことありませんよ」

お礼を言いながら建人クンを見つめると、彼は料理を口に運びながら口を開く。

「五条さんから聞きました、虎杖君の教育係になったと」

『うん、悟クンに推薦されたんよ』

「そうですか……。確かに、Aさんは適任かもしれませんね」

そう言って建人クンは料理を1口食べた後、再び口を開く。

『ほんま〜？嬉しいわぁ』

ボクは手に持っていたグラスに入った氷を見つめながら建人クンにそう言って微笑みかける。

すると、建人クンは目を逸らしながら静かに呟いた。

「正直……もう、会えないのかと思っていましたよ」

『え？』

「いえ、何でもありません」

『……あっそ』

ボクが再び氷に視線を向けると、肩に重みを感じた。

「ん〜、A」

『はぁい……って、悟クン酒臭っ』

手を後ろにやって悟クンの頭を撫でてやると、酔っ払っているのか猫のように擦り寄ってくる。

「…ん、」

そのままボクの指を咥えてくる悟クンに驚きながら慌てて手を引いた。

『ちょ、何しとるん！ばっちいからやめや！』

「……何この状況」

後ろから聞こえた声に振り向くと、硝子チャンが立っていた。