ドブカスの初恋には女装癖があるらしい。【呪術廻戦】 (ページ13)

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「ぅえ〜ぃ、A〜」

『あーあー、もう言わんこっちゃない』

店に入って2時間後。
机に突っ伏してえずく悟クンの頭をよしよしと撫でながら水を渡す。

「ぅ…ん、」

『お酒弱いんやから飲まんどけばええのに』

「……はい。」

『まあ、酔っぱらった悟クンは見てて面白いからええけどね』

そう言って笑うと、悟クンは不服そうな表情を浮かべる。

そんな時＿＿＿＿ガラッと店の扉が開く音がして振り返ると、そこには何故か建人クンがいた。

「……何でAさんまで居るんですか」

『あれ、建人クンやん！悟クンの付き添いで飲みに来たんよ』

「はあ……またですか」

悟クンを見て呆れたように溜め息をつくと、建人クンはボクの隣に腰を下ろす。

「何の用があってAさんまで呼んだんですか……この人は」

「そりゃあ、オマエにも会いたかったし！」

そう言ってボクの手を握り締める悟クン。

そんな様子を建人クンは冷ややかな目で見つめていた。

「なあ！もう一杯！」

そう言って空のグラスを差し出す悟クンに、建人クンは眉間に皺を寄せたまま口を開く。

「……Aさんが居るんですからいい加減にしてくださいよ」

そんな建人クンの言葉を無視して悟クンはテーブルに突っ伏したまま動かなくなってしまった。