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五「…あぁあぁ、また派手に……。」
ここまで来ると、キミの運のなさも面白いね〜！
なんてゲラゲラ笑っているのは五条さん。
貴「…なんでついて来てるんですか。」
五「ん〜？帰り道でキミがまた呪霊に襲われたら
胸くそ悪いじゃん？
せめて家までは見送ろうと思ってね♪」
貴「……。」
ストーカーの新しい口実だろうか…。
にしては親切…な気も……しなくもない、。
というか、ただでさえ混乱している頭に
これ以上混乱要素を追加しないで頂きたい。
五「…で、キミの家、メラメラ燃えてるわけだけど
どこに帰るの？大丈夫そ？？」
そう。
私と五条さんが見つめているのは
キャンプファイヤーでも花火でもなく
燃えたぎる私の家。
貴「あぁ、あぁあぁあぁ…わぁ………、、」
服も家具も何もかも、目の前で無くなっていくのに
どうすることもできない。
呪霊にも気付かないし、祓えない。
この先また生きててもロクなことないんだ。
それならいっそ…
五「こらこら！」
吸い寄せられるように燃える家に入ろうとした私を
五条さんは後ろから抱きかかえて止める。
背が高いから、足が宙に浮いて身動き取れない。
五「とりあえず、僕のうちにおいで。
…帰るとこ無いでしょ」
貴「…五条さんに、メリットがありません
なんか怪しいです」
こんな状態なんだから素直に頼れば良いのに
やっぱりどうしても気になって。
私にとって五条さんは得体の知れない男だけど
五条さんからすれば、それは私も同じな訳で。
「これから私を守る」だなんてボランティア
面倒が増えるだけだし五条さんに利点がない
きっと家賃と称して死ぬほどお金払わされるんだ。
それとも何？人身売買？
五「…なんか、失礼なこと考えてない〜？笑
あいにく僕は、目の前で家が燃えてる人から
家賃取るほど、生活には困ってないよ笑」
貴「理由が分かんないですもん、」
五「そんなの、キミが居なくなったら困るからだよ。
君が死んだら、誰が僕のドリンク作るのさ？笑」
僕にとって、アレは癒しだからねぇ、と笑っているが
それももしかしたら人助けの口実かもしれない。
この人、以外と優しかったりする…？
五「家に帰ってくる理由ってか欲しかったんだよねぇ
毎日任務でクタクタな僕を、
その笑顔で癒やしてよ？笑」
そう言って私の頬を包み、ニッコリ笑う。
貴「……。」
五「あぁ別に、変な意味じゃないからね！！」
なぜか焦る五条さんに
仕方なくついて行くことにした。
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作者名：さみょん | 作成日時：2021年1月25日 2時
