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20 どうしよう ページ21

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貴「あのさ」

杏「ん?」

貴「五条さんっているじゃん」

杏「うん」

貴「一緒に住んでるんだ」

杏「はい!?!?」

バイト上がり。

杏花をランチに誘って、全部話してみることにした。

…呪霊うんぬんは伏せるけど。

貴「でね、この前ご飯に行ったんだけど」

杏「ちょっと待って待って、置いてかないで!?」

……

杏「……要するに、五条さん家に居候してて
  顔がタイプで惚れたと。」

貴「違う!ちょっと違う!逆!
  …ん、逆ってなんだ?」

杏「知らんよ!
  私まだ情報咀嚼できてないからね!?」

貴「ずっと顔知らなかったの…でも、話すと
  楽しくて…笑ったら可愛いなぁ〜…なんて」

杏「顔知らなかったんでしょ?」

貴「うん、ずっと変な目隠ししてたから…。
  でもさ、甘いもの食べてる時めちゃくちゃ
  可愛いの。28歳だよ?やばくない?」

杏「いや知らんわ!笑 見たことないし!笑」

のろけ?これのろけ?と杏花につっこまれる。

自分でもわからんよ。

貴「だからその…顔はまぁ、
  後から付いてきたというか…
  実はタイプでした〜!ラッキー!…みたいな…
  あぁもう分かんない!!!」

杏「…要するに、五条さんのこと気になってるけど
  また面食い発動してるだけかもってことね?」

貴「うん、やっぱまた顔が良いから
  好きって錯覚してるだけなのかな〜!?泣」

そう。
私は極度の面食いゆえに過去の恋愛遍歴はズタボロ。

顔が良いと全部が良く見えちゃって、
…要するに見る目がない。

本当に好きかどうかも分からないうちに告白されて
ホイホイ付き合ったら大体浮気相手にされてたり。

…きっと、そもそも本当に好きになった人なんて
居ないんだと思う。

だからこうしていつも
杏花に客観的な意見を貰っている。

まぁ大体反対されて、それでも聞く耳持たずに
付き合って痛い目見るのがオチなんだけど。

美容師、バンドマン、今度は呪術師ときた。

怪しいったらこの上ない。

しかも顔面は史上最高級のドストライク。

絶対冷静さを欠いている…気がする。

…でも今回ばかりは失敗しない!!!

杏「もう一回聞くけど、顔知らなかったんだよね?」

貴「うん」

杏「でも楽しいし、可愛いんだっけ?」

貴「そう」

杏「んーーーーーー、
  男の人を " かわいい " と思うのは末期らしいよ」

貴「…ん?どゆこと?」

杏「そのくらい好きってこと。」

杏「しかも面食いのAが、顔抜きで。」

杏「初めてちゃんと、人を好きになったんじゃない?
  頑張ってみなよ、応援するから」

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作者名:さみょん | 作成日時:2021年1月25日 2時

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