君のとなり【江口拓也】 (ページ29)

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29.別れるページ29

。

「実は、、」

彼女と別れようと、、、と言いかけた時

「そんなのもう気にしなくて良いのにー。ね、江口さん！」

宏太朗がこちらを見る

彼女と別れることを言え！と言わんばかりにアゴを使ってきた

言われなくても言うところです。と思いつつ口を開く

「俺、別れようと思ってるんです。」

「え、」

驚いた顔

「ど、どうしてですか、？あんなに、仲良さそうだったのに、」

「、、まぁ、色々あって、、、色々。」

そうですか、、なんかすみません。と俯いて椎名さんが言う

「いやいや、謝らなくていいですよ！」

、、、、、沈黙。

気まずいな。

言わなかった方が良かったかも。

ーー

、、江口さん、なんで別れるんだろう、

ぐるぐると考える

チャンスあるかな、私にも、、

傷心につけ込む、じゃないけど、、

ーー

好きな人がいるんです。と言ってしまおうか、

いや、さすがにそれは、、

続く沈黙

「私そろそろ戻らないと、」

椎名さんが立ち上がり通路へ出る

「Aさん！こんなとこにいたんですか？探してたんですよ？」

向こうからタタタッとやって来た門脇さん

「あれ？江口さん？お疲れ様です！」

「どうも、奇遇ですね、」

「ごめんね、今戻る所だったから」

「Aさん居ないとつまんないんですよー、早く戻りましょ～」

「そんなに持ち上げなくていいよ(笑)」

「ホントの事ですからー！」

満面の笑みで椎名さんを連れて行く門脇さん

残された俺と宏太朗

「ライバル現る！、、ですね(笑)」

宏太朗が言い、ドキりとした。

「え、っと、なんの事？」

「あの後輩くん、絶対Aちゃんのこと好きですよ！分かりやすい。」

、、、だよねぇ～、、

分かってる。

「ボケっとしてると取られちゃいますよ？」

「俺は別に、、」

、、、、、。

ーー

考え事をしていたらいつの間にか家へ着いていた

あれ、、部屋の明かりついてる、

もしかして、、と部屋へ入ると

「おかえり」

ミサキが座っていた

「、、、ただいま、」

と一応返事をする

「、、なんでいるの？」

「話があって。」

いつになく冷静なミサキ

「あの時、ごめんなさい。物投げつけて怪我させて。」

「、、うん」

「あれからずっと考えて、、決めた。」

'' 別れる ''とミサキが言った。

「そりゃ、本当は別れたくないよ？拓也の隣は居心地良いから。でも、それじゃダメなんだよね、」

。