君のとなり【江口拓也】 (ページ17)

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17. 新企画ページ17

。

「カレーの匂い、犯人は先輩ですか」

「なによ、文句ある？」

「いいえ、美味しそうなことで。」

少し生意気な口を聞くこの後輩、門脇くん
裁量も良く、仕事もできる男の子

「あ！松永さんだっ！お疲れ様です！」

「おう、お疲れ、2人とも食事時に悪いな、ちょっといいか？」

パサッとテーブルに資料を置く松永

「今度の新企画2人にも手伝って欲しいんだ」

拝見します！と意気揚々の門脇くんを見ながらカレーを口に運ぶ

っ、うんまい！！！

カレーを味わいつつ資料に目を配る

「面白そうっすねー！」

「是非お願いしたいんですが、」

「私や松永は分かるけど、門脇くんには早いんじゃない？まだ入って1年よ？」

「分かってるよ。だからお前にも頼むんだろ？教育係兼任で」

「また無茶言うー。」

「門脇はどう？やりたい？」

「是非！！やらせて下さい！Aさんに迷惑掛けないよう精一杯頑張りますので！」

「厳しくいくわよ」

「望むところです！」

グッと力のこもった瞳

やる気満々ね。

「んじゃ、決まりってことで良いか？」

「そういうこと。」

「よっし！ありがとな！大助かりだよ、期待してるぞ」

と門脇くんの肩を叩く

はい！と良い返事

それじゃあよろしくな、と松永は行ってしまった

「俺、こんなに大きい案件初めてです！」

「気合い入るねっ」

「はいっ！」

嬉しそうに資料を眺める門脇くん

ワンコみたい(笑)

ーー

Aさんは仕事が出来る。

早くて器用で、でも厳しい。。

怒られることも度々ある。

俺にだけ厳し過ぎない？とも思う

でも、いつだって相談するのはAさんにで、話かけるのだってAさんにばっかり、

この1年ですっかり彼女の虜になってしまった。

今日はクライアントと打ち合わせがあるし、寝坊出来ない

のに、隣で眠るAさんが眠ろうと誘惑してくる。

すぅ、、と結局一緒に眠ってしまった

「っは！！やばい、今何時、やっべ、」

急いで身支度を済ます

「遅いっ！」

「すいません！寝坊してしまって、」

「ギリギリになるかも、、急ぐよ！」

すいません、と平謝り。

何もかもあんな夢見たせいだ、、

最低。痛すぎるよ俺。

でも、夢の中のAさんは甘えてきて可愛かったな～

「ちょっと、」

「はい！？」

え、漏れてた、？口に出てた？

「そろそろネクタイ締めときなさいよ？」

「あ、、はい、」

、、ほっ

「何ほっとした顔してるの、何言われると思ったの？」

「いや、」

「変なこと考えてないでしょうね、、変態」

「考えてないっすよ！」

、、バレてる、、

。