君のとなり【江口拓也】 (ページ12)

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12. 分かりやすい先輩ページ12

。

はぁ、、。と盛大にため息をつく江口さん

彼女の事で悩んでるみたい

優しさゆえに離れられないのか、はたまた一緒にいすぎたせいでの同情心からなのか、自分でも分かってないみたい

何とかしてあげたいけど、第三者の自分が口出すのもなぁ、、、

そんなこんなでいい時間

ご馳走様でしたと一言添え外へ出る

江口さんの見つめる先にはひと組のカップル

わっ、綺麗な人～
知り合いですかと聞くも濁される

変なの。

と江口さんが急に振り返った

つられて振り返ると先程の男女がこちらへ向かってくる

フレンドリーな女性とぎこちないパイセン

、、、？

とりあえず紹介してもらおう。

10分程たった

先程のぎこちなさも抜けいつもの江口さんに戻っていた

なんだったんだろう、あれ。

思い返すとあの時か

彼氏だと思って気を遣ってたのかな

「Aちゃん恋人いないんですって」

「そうなの？」

「びっくりですよね、あんなに可愛いのに」

神妙な顔になる江口さん

何を考えてるのか、なんとなく分かる。

「パイセン、、」

「ん！？」

平静を装おう江口さん

隠しきれてない。

わかりやすいなぁ～(笑)

「いえ、なんでもないです」

笑みがこぼれる

2人の様子を見たのは初めてだからまだ分からないけど、だいぶお気に入りの様子なのはたしか。

ミサキさんよりAちゃんをオススメしたくなるよ。。

無理してる江口さんは見たくない

後輩として心配です。

ーー

「Aちゃんてどんな子ですか？」

「え、何急に」

「いや、江口さんから見た印象を聞きたくて」

「、、いい子だと思うよ、あと仕事出来る子？俺と一緒のマンション住んでるし、あの若さで」

「あ～」

聞いた本人は生返事

なんなんだ？

もしかして、

「椎名さんの事気になるの？」

「え？あ、そうかもしれないですね～(笑)」

、、、まじで？

「、、、、、なんか、可愛がってるペットが他所へ行ったみたいな感情。。」

「それって僕に対してですか？それともAちゃんに対して？」

「いや宏太朗に決まってるじゃん！宏太朗に対して！」

「そうですか？」

と首を傾げる

当たり前でしょうよ！

椎名さんとはまだ数回しか会ったことないし。

それに、俺にはミサキがいるし

ってそれは関係ないか、？

。