君のとなり【江口拓也】 (ページ11)

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11. できる後輩ページ11

。

「ミサキさんどうですかー？」

「いつも通りだよ」

「よく愛想つかさないですね、」

「お世話しちゃうのが俺の性分なもんで。」

「無理してないですか？」

「、、まぁ、ちょっとはしてるかも、」

「前にも言いましたけど、無理して一緒にいるのってどうなんですかね、？」

今の俺にはグサッと刺さる

なんでだ。

あんなに好きだったのに、今じゃよく分からない

好きだから世話を焼いてるのか、作業としてしているのか、、

「はぁ、、。」

ため息がこぼれる

宏太朗は心配そうにこちらを見ていた

ーー

「だからいいってばー。」

店を出ると聞こえる声

ふと見ると椎名さんだった

「おぉ～、綺麗な人ですね、知り合いですか？」

俺の後ろからひょっこり顔を出し見る宏太朗

「まぁね、、ほら、邪魔しちゃ悪いから行こ」

と踵を返す

紹介してくださいよ～
だーめ！

なんて会話していると

江口さん

と聞こえた気がした

後ろを振り返ると、パッと明るい笑顔の彼女

バレちゃった、、

隠れているつもりはなかったが、なんだか恥ずかしい

「江口さんこんばんは。奇遇ですね！」

「ほんとですね、」

隣の男性に気を遣い、ぎこちなくなってしまう

「先輩！紹介して下さいよ！」

宏太朗に小突かれる

「あぁ、えっと同じマンションの椎名さん。で後輩の宏太朗です」

簡潔すぎる紹介にもかかわらず2人とも笑顔で挨拶を交わす

「誰？」

と男性も彼女を小突く

「江口さん、と同僚の松永です」

なんだ、、彼氏じゃないのか

力が抜ける

ほっ、、、とした、？

「彼氏さんかと思ってました～！」

と宏太朗

「全然違います(笑)あ、江口さん、この前の翔ちゃんのお父さんです」

「えっ！あ、そうでしたか！」

急にピシッとしてしまった

「あれ、じゃあもしかして翔が言ってた友達って彼のこと？」

「そうそう！」

「あぁ～、翔がお世話になったみたいで、ありがとうございます」

至極丁寧にお礼を言われる

「いや、全然、こちらこそ！」

ーー

椎名さんと松永さんとは別れ、宏太朗を途中まで送って行く

「Aちゃん可愛らしい人でしたね～」

「いやいつの間に名前で呼んでんの！？」

「パイセンが松永さんと翔ちゃんの話で盛り上がってる時に仲良くなりました」

恐るべし宏太朗。

「Aちゃん恋人いないんですって」

「そうなの？」

「びっくりですよね、あんなに可愛いのに」

恋人いないのか、、

そっか、

いや、俺には関係ないけどさ！

「パイセン、、」

「ん！？」

「いえ、なんでもないです」

ニッコリ笑顔の宏太朗

。