君のとなり【江口拓也】 (ページ1)

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1. 望むことページ1

。

「えー、今日もカレー？」

「昨日とは違うよ！今日はスパイスカレー」

「カレーに変わりないじゃん」

ぶつぶつと文句を言う彼女のミサキ

「辛っ！辛すぎなんだけどコレ！」

「スパイスカレーって言ったじゃん」

もー食べれなーいと二口で終了。

自分の分とミサキの残した分とを食べる俺。

腹がパンパンだ

「洗い物しようか？」

「いや、いいよ、座ってて」

「優しーい」

食器を片付ける俺

、、、さすがにやってもらえば良かったかな、

洗い物を済まし彼女の隣へ座る

ふぅ。

「ねぇ拓也ー、ちゅっ」

「んっ、なに？」

軽く押し倒される

「だめ？」

「いや、俺明日早いし、ミサキも早いんでしょ？」

「なに、ダメってこと？」

鋭くなる瞳

「いや、、、、、はぁ、いいよ」

えへへと笑いながらキスをするミサキ

俺はと言うと心ここに在らず

付き合って3年

初めの頃こそラブラブだったはずなのに

なんでこうなったんだろうか。

俺のせいだよな～

俺が甘やかしすぎたせい。

歳が離れているせいもあって何でもしてあげた

そこに付け上がって(言い方悪いけど)今じゃワガママ放題

別に嫌いな訳じゃない

頼まれたらしてあげたいし

頼られるのは嬉しい

けど、

ただでさえ人気声優(自分で言う)で仕事も多忙を極める

家にいる時は休みたいのが本音。

けれど言えない

嫌われたくないからなのか、喧嘩になるのが面倒くさいからなのか、、

前に1度言ったことがある

ーー

「明日休みだよね？俺ロケがあって帰らないから、明日掃除機かけといてくれる？」

「えー、、別に今かけてから明日仕事行けばいいじゃん。せっかくの休みに動きたくなーい」

「今からって、、もう夜遅いしさ、」

「じゃあ明日仕事行く前にさー」

「、、、、そうだね、そうする」

休みの日に動きたくないのは分かるよ。
でも、俺が仕事行く前にって、めちゃ朝早くってことよ？
俺も朝の支度とか色々あるし、、

はぁ、もういいや、明日の朝も無理だし、ロケから帰ってきてからかけることにしよ。

ーー

酒が飲みたい。。

隣でスヤスヤ眠るミサキを起こさないようそっと抜け出しリビングへ

缶ビールを取り出し飲む

「美味い。」

身体に染み渡る

もう1本、、と結局3本も飲んでしまった

はぁ、、一緒にいるの、こんなに疲れたっけ、、

目を瞑り、幸せだった頃を思い出す

関係、修復したい

そのためには、きちんと言いたいこと言わないと。

明日、言おう

。