解体のすゝめ

第7話 ページ8

ちなみに私は保育園には通っていない。松田くんが引っ越す前まで保育園に通っていたらしくて女の子がモテていたり自分がモテていたことから私がモテモテの標的になることを分かって研二くんにチクったらしい。シスコンな研二くんはそれが許せないらしく親に断固幼稚園反対を掲げていた。と言うことで私たち双子は保育園に行かないし松田くんも行ってない。研二くんを断固反対にさせたきっかけの言葉は松田くんが「モテる女は男子にすぐ結婚して！って言われるんだよ」らしい。いや、小さい子の戯言やぞ？？？可愛いことだと流してやれよお兄ちゃん器ちっさ、とは精神年齢ババアの私の意見である。まぁ私可愛いからね、仕方ないよね。人間諦めと開き直りって大事である。

「おっ、女には関係ないだろ！！！！」

思考回路を飛ばしていたら男の子に急に叫ばれた。ほーぅ？？？？この美少女を前にまだそこまで勝気で行く？？？？潔く謝ったら私の可愛い笑顔を見せてあげたのにな？？？？初恋奪われた相手に嫌われるってどんな気持ちなのか切実に聞きたいぞ私。全体的に大草原不回避、とでも言っておこう。これ前世の私のtwitterで出現率No. 1の言葉だったりする。メチャクチャどうでもいいね！！！！

「…私、人いじめる子嫌い」

そう言ってもう用はないとばかりにスコッチくんの方に振り返って大丈夫？？？？と言葉をかけるとポカンとした男の子は…うん、としどろもどろに答えていた。傷はなさそうだしよかったとホッとしながらスコッチに話しかけて行くとゆっくりと言葉に返してくれるようになった。ハーッッッぐぅかわである。何このかわいさ、幼少期に誘拐にあったりしてない？？？？あとモブおじに狙われてない？？？？イケる？？？？

「友達のために怒ったんでしょう？凄いなぁ…とってもかっこいい」

そう言って負けていたことには触れずに褒めるとふわふわっと笑ってくれた。真っ白な肌に赤みがさしてありがとうと呟いた。……アッ可愛いです……好き……、いじめっ子たちは覚えてろよ！！！！と叫びながら少し前にどこかへ行った。リベンジ？？？？知らない子ですね？？？？取り敢えず適当にベンチにでも座ろうと倒れている彼の手を引いてなんかよくわからん屋根のついたベンチに二人で座る。若干私より小さいスコッチがちょこちょこと後ろを歩いてついてくるのが可愛くて頭を撫でてしまったのは不可抗力である。

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