第3話 ページ4
さてさてどうもこんにちは萩原Aです。
松田くんがお隣に引っ越してくるという私の中では一生忘れないであろうビッグイベントを終えて早一週間…。
「A!萩原!遊ぼうぜ!」
モノの見事に懐かれました。アッ待ってそんな天使みたいな笑顔でこっちみないで好きすぎて鼻血が出そう。ちょっと無理……松田くんしんどい……好き……お分かりの通り今日も今日とて私は推しを前に語彙力の全てを失っている。これで平気そうにニコニコと表面上は笑っているから凄いと褒めてくれ、ちょっと推しに変な影響を受けさせたくないという根性で成り立っているようなものだ。はーッッしんどい。神さま私をここへ生まれ変わらせてくれてありがとう、今日も今日とて彼は天使であることをここに記したい。無論私の兄もキラキラ笑顔でとんでもなく可愛いということを報告したい。
「研二くん!松田くん!待って〜〜!」
先に靴を履いて飛び出して言った双子の兄の背中と待ちきれないとばかりに走り出しそうな松田くんの背中に慌てて駆け寄るように靴のかかとを踏んで外に飛び出す。が、
「っわ」
小さな段差に躓いてこけそうになる。ぐらりと傾いた体にやばい、と本能的に察知してぎゅっと目をつぶって衝撃に耐えるべく体を硬くする。ぜっったい過保護なお兄ちゃんに半泣きになられる、やばい、どうやって元気アピールをしようか、多分アピールしないと家に帰らされる。そう思っていたががっしりと何かに抱きとめられて衝撃は来なかった。そして匂ううちとは違う少しミントの効いた柔軟剤の香り……おい、おい嘘だろ……待って……ほんと待ってと状況をいまいち処理しきれない私の頭が混乱している。
「っ、と……A、大丈夫か?」
で、ですよねーーッッッッ!!!!知ってた!!!!イケメン!!!!好き!!!!と脳内は大爆発である。今はもう結婚式で有名な曲が脳内に流れ出す、アッ…私結婚式は古風なやつがいい、大和撫子的な美人な私と黒髪の松田くんに絶対似合う。この考えをしている間の時間は0.5秒なので安心してほしい。
「だ、大丈夫…ありがと…」
そう言ってへにょりと笑ったはいいが萌えとヤバイという恐怖と興奮で私の頭はキャパオーバーを起こしがくりと意識を失うように倒れた。今日も朝から少し微熱っぽいのを隠してたから上がったんや…………やってもうたぁ……と前世で馴染みある口調で考えていると泣きそうな二人の声が聞こえた。いやいやお二人さん、私死なないからね?
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桜(プロフ) - 今度は松田が嫉妬してしまう感じ? 景光も子供の時は可愛いですね! 続き頑張って下さい! (2018年8月13日 10時) (レス) id: ae3d71bb82 (このIDを非表示/違反報告)
小鳥遊 - 美南さん» 松田くんイケメンですよね〜!ありがとうございます!かっこいい松田くんを書けるように頑張りたいです!!!! (2018年8月6日 15時) (レス) id: 9f33a9a596 (このIDを非表示/違反報告)
小鳥遊 - 桜さん» 一目惚れなんて嬉しいです!ゆっくりですが頑張らせていただきます! (2018年8月6日 15時) (レス) id: 9f33a9a596 (このIDを非表示/違反報告)
美南 - 松田君がイケメン過ぎてつらいw 続き頑張ってください! (2018年8月5日 21時) (レス) id: 86dd7ecae4 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - 凄い!!個々の松田さんは! 自分は一目惚れしてしまいました! 続き頑張って下さい! (2018年8月5日 21時) (レス) id: ae3d71bb82 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:小鳥遊 | 作成日時:2018年8月1日 0時