解体のすゝめ

第11話 ページ12

パチっと目を開く。昨日はあれから結局研二くんを家まで迎えに行って3人で遊んで松田くんがうちでご飯食べて返ったんだっけと記憶を掘り起こしながらベッドから起き上がる。するとなんか物凄い違和感。
あ、あれ？？私こんなに身長高かったっけ？？子供の成長は早いと言うけれど明らかにおかしい。急に40センチほど身長が伸びてしまっている。え？待ってもしかして時間が飛んだ感じ？？とうーんと考えているとコンコンとノックの後に「A〜〜？」と少し掠れた男の子の声が聞こえてはーいと返事を返す。なんか聞いたことあるぞこの声…？とおもっているとドアを開けて入って来たのは背が高くなって学ランを着込んだ研二くんだった。え""""

「け、研二くん背が高い…」

思わず口から出た言葉にやべっと思うも研二くんは特に気にした様子もなく「そりゃ俺も男の子ですから〜、いつまでも妹に身長負けてるわけないでしょ」とパチンと綺麗なウィンクを決めてくれた。くっそ自分の顔の良さをわかっていやがる、、、そういうとこだぞ萩原研二！！！！好きです！！！！

研二くんはもうすぐ朝ごはんだしもう松田きてるから早く準備して来いよと言って部屋から出て行った。へー、松田くんもい、、え？？？？ということは？？？？学ラン姿の松田陣平がこの目で見れると？？？何円貢げばいいんですかねそんなオプション最高すぎ……と思わず天を仰ぐ。ここで少し違和感もあるけれど研二くんと会った時に私が飛んでしまった数年分の記憶も思考も頭の中に入って来てくれた。え、これが転生補正？？？？優秀すぎて脱帽ものなんですけど。そう思うも制服をささっと着て髪の毛を洗面所で整えてからリビングに行くともうすでに朝食のトーストを齧っている研二くんとこちらに気付いたからかふ、と少し顔を緩めて笑って手を振ってくれる松田くんがいた。

ア〜〜〜〜〜〜ッッッッ好きッッッッッッッッ
なんなんだあの罪深い微笑み、しんどいぞ、死ぬ。そう思うも堪えろ私、頑張れ私、と自分に声援を送りつつにこり、と笑顔を浮かべる。すると照れたようにしてそっぽを向くんだから可愛い。え？？？？思春期のまつだじんぺーくんかな？？？？はぁ？？？？結婚しよ？？

暴走した脳内を鎮めつつ研二くんの隣に座ると研二くんがニヤニヤした笑顔でこっちを見ていた。まて、その顔すごい可愛いけどいやな予感する。

「あいっかわらずの夫婦っぷりですね〜〜？お二人さん？」

ほんとお前そういうとこやぞ萩原ぁ！！！！

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