45話 ページ45
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約1ヶ月半の間交流会のため、学生たちの特訓に精を出した日々。
その間、米花町の任務から離れていたこともあり気を抜いていた。
あと、私が鍛えてやった生徒たちが昨日開催された交流会で、こっぴどくやられたという報告も考え事を引き起こすのに充分だった。
彼の存在に街中で気づくことができなかったのは、それらが原因だろう。
「Aちゃん！！」
"ちゃん"付けで呼ばれるなんてまず無い。
何なら、私をそう呼ぶのは彼だけかもしれない。
解呪して以来、頭のどこかで気にかけていた存在。
本人に何が起こったのか知りたいと言われてしまえば、もう説明する他ないだろう。
合同任務の情報収集のため、共にいた七海と別れて、そのまま萩くんが連れてくれたのはポアロ。
どうか降谷零は居ないでくれ、という願い虚しく営業スマイルの彼に案内された。
「体調はもう大丈夫なの？」
「うん、元気だよ。仕事復帰もしてる。」
呪いによる後遺症が無さそうで一安心だ。
萩くんが知りたがっている本題に入るためにも、こちらに聞き耳を立てている降谷零に悟られないように注意を払う。
机上に一枚、紙を置いて自然な会話を続けつつ、彼の身に起こったすべてを教える。
すべてを知った萩くんの顔を直視できなかった。
「ありがとう。Aちゃんの大切なものを犠牲にしてまで、俺を救おうとしてくれたんでしょ。」
「感謝される資格なんてない。萩くんの7年を私は奪った。」
どうしても悲観してしまう。
自分が天与呪縛を受け入れ、記憶を諦めていれば、五条は萩くんの存在を隠すことはなかっただろう。
もっと早く、解呪できていたはずだ。
「生かしてくれた。守ってくれた。
この事実があるのに感謝するなっていうのは無理じゃない？
それにさ。Aちゃんに"Aちゃんらしく人を助ければいい"って言ったの俺だし。」
「………ずるいよ。
萩くんが温かい言葉をくれたら、私、我慢できなくなる。
強くあろうとする気持ちが揺らぐ…。」
「今日くらいはいいんじゃない？泣いたって。」
この人はどうしてこんなにも優しいのだろう。
萩くんの前では、溢れ出る涙を止めることができなかった。
夏油が死んだ日から、涙は流すまいときつく心に決めていた。
その決心を破るのは、同期とは異なるけど、萩くんを心の拠り所として考えているからなのだろうか。
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銀華(プロフ) - ryeさん» 教えていただきありがとうございます🙇♂️入力ミスです。訂正させていただきます。 (2022年7月5日 13時) (
レス) id: 8ce225486e (このIDを非表示/違反報告)
銀華(プロフ) - 美月さん» コメントありがとうございます。警察学校時代のお話は番外編か、本編の後々に書けたら良いなと思っております。少しお時間頂戴してしまうかもしれませんが、楽しみにして頂けたら幸いです☺️ (2022年7月5日 13時) (レス) id: 8ce225486e (このIDを非表示/違反報告)
rye(プロフ) - 9話の降谷さんの所属、警察庁が警視庁になってます。 (2022年7月5日 10時) (レス) @page9 id: 6f680e21b1 (このIDを非表示/違反報告)
美月 - めっちゃ面白い！この小説の面白さを伝えるためにコメント欄に登場しました！警察学校組との絡みができてきたので、警察学校時代の物語も知りたいです！ (2022年7月2日 9時) (レス) @page37 id: c0ec2f5f77 (このIDを非表示/違反報告)
銀華(プロフ) - 悠華さん» コメントありがとうございます。警察学校組とはあと2、3話くらいで少し絡みをもたせることができるかな~と考えております！もう少しお待ちいただけると幸いです🙇♂️ (2022年6月23日 15時) (レス) id: 8ce225486e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：銀華 | 作成日時：2021年12月24日 0時
