41話 ページ41
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小さくため息をつく。
それから、ゆっくりと五条に向かい端的に言葉を紡ぐ。
「気をつけてよ。相手は手強い。」
「大丈夫、僕、最強だから。」
自信たっぷりに告げられてしまえば、それを信頼するしかなさそうだ。
五条が頑張るのだから、私も若い芽の育成に励むか。
いつまでも、逃げていたって駄目だ。
彼らは夏油とは違うのだから。
表向き、虎杖くんは死んだことになっている。
生徒たちの情報が記された資料によると、1年生が3人で過ごした期間は短い。
でも、虎杖くんのあの真っ直ぐな性格に絆されて、伏黒くんと釘崎さんにとって少なからず彼は大切な存在になっていたと思う。
『まずは心の方からかな…。』
呪術師が仲間を失うと決まって自分の弱さを嘆く。
自分の心に空いた喪失を強くなろうとすることで、埋めようとする。
かつての私が"そう"だったように…。
大まかに伏黒くんと釘崎さんへのアプローチを頭で思い描いてから高専へ。
グラウンドでは、呪具使いの真希に負かされる伏黒くん。
パンダに投げ飛ばされる釘崎さん。
「随分と派手に特訓してるのね。」
「っ、あんた!」
「Aさんだったっけ。私ら、強くなんのよ。」
伏黒くんと釘崎さん、2人とも良い目をしている。
その目に焦りを滲ませるのは、彼の死があったからだろう。
「強くなるお手伝いをするために私は来たのだけど。」
「お手伝いって柄か?」
「酷い言い草だね、真希。」
そりゃあ私だって、喜んで特訓したいなんて思っていないけど、五条が米花町で頑張るなら少しくらいは私も成果をあげないと。
最強さんに申し訳が立たない。
「私らが強くなるお手伝い?
そもそもAさん強いの?」
「俺たちには時間がない。」
「強いよ。五条を除けば特級の中では1番かな。
…伏黒くんに釘崎さん。
今のあなた達はこれ以上強くなることはできない。」
仲間を失わなくて済むようにと努力している学生には厳しすぎたか。
未だに投げかける言葉の選択には、困難を極める。
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銀華(プロフ) - ryeさん» 教えていただきありがとうございます🙇♂️入力ミスです。訂正させていただきます。 (2022年7月5日 13時) (レス) id: 8ce225486e (このIDを非表示/違反報告)
銀華(プロフ) - 美月さん» コメントありがとうございます。警察学校時代のお話は番外編か、本編の後々に書けたら良いなと思っております。少しお時間頂戴してしまうかもしれませんが、楽しみにして頂けたら幸いです☺️ (2022年7月5日 13時) (レス) id: 8ce225486e (このIDを非表示/違反報告)
rye(プロフ) - 9話の降谷さんの所属、警察庁が警視庁になってます。 (2022年7月5日 10時) (レス) @page9 id: 6f680e21b1 (このIDを非表示/違反報告)
美月 - めっちゃ面白い!この小説の面白さを伝えるためにコメント欄に登場しました!警察学校組との絡みができてきたので、警察学校時代の物語も知りたいです! (2022年7月2日 9時) (レス) @page37 id: c0ec2f5f77 (このIDを非表示/違反報告)
銀華(プロフ) - 悠華さん» コメントありがとうございます。警察学校組とはあと2、3話くらいで少し絡みをもたせることができるかな~と考えております!もう少しお待ちいただけると幸いです🙇♂️ (2022年6月23日 15時) (レス) id: 8ce225486e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:銀華 | 作成日時:2021年12月24日 0時