22話 ページ22
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＿＿＿＿＿ガシャン
シャンデリアの落下した音が会場に響き渡り、辺りが騒然となる。
「蘭姉ちゃん！」「蘭！」
おそらく、少年と父親のものと思われる声で、私の腕の中にいる彼女の名前が蘭ということを知る。
呑気にそんなことを考えながら、私は起き上がって散らばったシャンデリアの破片を見つめていた。
彼女を庇いながら倒れ込んだせいか、完璧にはシャンデリアを避け切れなかったらしい。
「Aさん、血！めっちゃでてるけど！！！」
特級呪術師の私が血を流すような怪我をすること自体が珍しい。
だからといって怪我したくらいで、虎杖くんが心配してくれるように慌てることもない。
「ガラスの破片で切ったのかもね。
ところで、貴女は怪我してない？」
「あっ、はい。守ってくださって…ありがとうございます。
これ、使ってください！」
蘭とよばれていた彼女はハンカチを差し出してくれた。
足に深く刺さったガラスの破片から滴る血が鬱陶しいから、有難くハンカチを利用させてもらうことにした。
その合間にシャンデリアの落下という事態に、多くの人が私たちの周りへ集まる、集まる。
「Aさん！今、救急車呼んだからもう少し待っていて！」
「…少年。判断が早いね。
怪我した人間を見て、すぐ救急車を呼べることは偉いことよ。」
やっぱり小学一年生とは思えない行動。
普通は目の前でシャンデリアの落下なんて見たら、動揺するか、怖がるかでしょう。
黙ってそんな考察に夢中になっていたせいだ。
ほんのわずかだけど、呪霊の気配を感じ取るのが遅れた。
そのわずかな時間で、会場内の明かりは消えた。
再び明かりが点いたときにはもう、パーティーの主催者は呪殺されていた。
「Aさんこれって…。」
「呪殺だね。
虎杖くん、悪いけど今日のところは私から何か教えることはないかも。
呪殺をした要因を一緒に突き止めよう。」
その言葉を受けて虎杖くんは言うのだ。
「わかった。
それよりAさんは早く怪我治してよね。」
傷口を抑えるハンカチが赤く血に染まっていることを気にしてくれた。
すっかり血が滴ってることなんて忘れていたので、傷口を自分の呪力で塞いでこれ以上の出血が無いようにだけ処置を施す。
ああ、彼は呪術界には珍しい善人なんだ。
身に染みて、今、虎杖悠仁という人間を理解した気がした。
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銀華(プロフ) - ryeさん» 教えていただきありがとうございます🙇♂️入力ミスです。訂正させていただきます。 (2022年7月5日 13時) (
レス) id: 8ce225486e (このIDを非表示/違反報告)
銀華(プロフ) - 美月さん» コメントありがとうございます。警察学校時代のお話は番外編か、本編の後々に書けたら良いなと思っております。少しお時間頂戴してしまうかもしれませんが、楽しみにして頂けたら幸いです☺️ (2022年7月5日 13時) (レス) id: 8ce225486e (このIDを非表示/違反報告)
rye(プロフ) - 9話の降谷さんの所属、警察庁が警視庁になってます。 (2022年7月5日 10時) (レス) @page9 id: 6f680e21b1 (このIDを非表示/違反報告)
美月 - めっちゃ面白い！この小説の面白さを伝えるためにコメント欄に登場しました！警察学校組との絡みができてきたので、警察学校時代の物語も知りたいです！ (2022年7月2日 9時) (レス) @page37 id: c0ec2f5f77 (このIDを非表示/違反報告)
銀華(プロフ) - 悠華さん» コメントありがとうございます。警察学校組とはあと2、3話くらいで少し絡みをもたせることができるかな~と考えております！もう少しお待ちいただけると幸いです🙇♂️ (2022年6月23日 15時) (レス) id: 8ce225486e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：銀華 | 作成日時：2021年12月24日 0時
