18話 ページ18
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無事に自己紹介を終えて軽く会話をしたあと、絵に書いたように驚く虎杖くんを前に私は苦笑いを浮かべていた。
「Aさん、警察官なの?!」
「警察官 兼 呪術師って感じかな。
呪術絡みの事件とかを非呪術師を巻き込まないように解決するために活動する部署に所属してるの。」
「へー、なるほどね。」
虎杖くんに私の情報をある程度、開示してふと疑問に思った。
彼は一体、どういった経緯で呪術界に関わることになったのだろうか。
「虎杖くんはどうして宿儺を取り込んだの?」
「あー、人を救えっていう遺言で。」
「そう。
…虎杖くん。これだけは覚えておいて。
これから特訓すれば君は強くなれる。
でも、宿儺を制御できなくなればあなたは間接的に人を殺すことになるかもしれない。」
「わかってるよ、それでも俺は人を助ける。宿儺も制御してみせる。」
真っ直ぐな目で見つめられて、この子は夏油とは違うのだと悟る。
「では虎杖くん。
教育係になったからにはしっかり教えてあげよう。
一緒に私の任務へ行こっか。」
「おっす!!!!」
本当は米花町へ一人で行って、変な人たちに疑われるのが嫌だったからという理由なのだけど。
虎杖くんと一緒だったら、この純粋さで何とか乗り切れそうな気がするし彼自身の成長にも繋がる。
一石二鳥だもんね。
それから、米花町へ伊地知の車で向かっているときに、虎杖くんが車内の気まずさを紛らわしたいのか話題を振ってきた。
「Aさんさ、五条先生と同期ってことは学生時代の五条先生のことも知ってるんだよね?」
「そりゃもちろん。
呪術師がマイノリティなのは知ってるでしょ?
私たちの代は4人で、男2人に女2人だったからそれなりに騒がしかったかな。」
学生時代の話なんて、呪術界の事情を知らない人に話せるものではないし私自身、久しぶりに語った。
「へー、やっぱ五条先生みたいにみんな強かった?」
「まあ3人は特級呪術師に1人は反転術式の使い手だからね。強いんじゃない?」
「え?!Aさんも特級なの?」
「そうだよ、一応ね。
でもあとの二人は呪術界、最強だよ。
だから虎杖くん、君は五条から直々に最強を教えて貰えるってわけ。よかったね、有難い話だよ。」
そんな冗談を言いつつ、内心ではいつ夏油の話を突っ込まれるかとビクビクしている。
まあ、聞かれたとしても適当に話の腰を折るんだけどね。
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銀華(プロフ) - ryeさん» 教えていただきありがとうございます🙇♂️入力ミスです。訂正させていただきます。 (2022年7月5日 13時) (レス) id: 8ce225486e (このIDを非表示/違反報告)
銀華(プロフ) - 美月さん» コメントありがとうございます。警察学校時代のお話は番外編か、本編の後々に書けたら良いなと思っております。少しお時間頂戴してしまうかもしれませんが、楽しみにして頂けたら幸いです☺️ (2022年7月5日 13時) (レス) id: 8ce225486e (このIDを非表示/違反報告)
rye(プロフ) - 9話の降谷さんの所属、警察庁が警視庁になってます。 (2022年7月5日 10時) (レス) @page9 id: 6f680e21b1 (このIDを非表示/違反報告)
美月 - めっちゃ面白い!この小説の面白さを伝えるためにコメント欄に登場しました!警察学校組との絡みができてきたので、警察学校時代の物語も知りたいです! (2022年7月2日 9時) (レス) @page37 id: c0ec2f5f77 (このIDを非表示/違反報告)
銀華(プロフ) - 悠華さん» コメントありがとうございます。警察学校組とはあと2、3話くらいで少し絡みをもたせることができるかな~と考えております!もう少しお待ちいただけると幸いです🙇♂️ (2022年6月23日 15時) (レス) id: 8ce225486e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:銀華 | 作成日時:2021年12月24日 0時