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'あの'なんてちょっと遠慮がちに上司のデスクの前に立つ。
上司はキーボードを打つ手を止める。
「ちょっとお話しが」
社内ビルにあるカフェでわざわざ二個買ったコーヒーを見せてミーティング室を顎で指す。
顎で指すのは部下のやる事ではないと知っているが、両手が塞がっているから仕方がない。
それに上司も別段それを何とも思わない人だから、ただ黙って立ち上がると私のそれ通り動く。
ミーティング室のドアは言わずもがな上司が開け閉めしてくれた。
「何？課外授業の事？」
コーヒーを渡し終えてすぐ一口飲んだ上司が言う。
だから私も一口飲みながらただ頷いてみせる。
「大した事ではないんですけど、やっぱり一応報告しておいた方がいいかなって…」
「えっ？もしかして付き合った？！」
「…何でそうなるんですか…」
この人は本当に…
と思うがこういう事に構っていてはキリがない。
敢えて淡々と躱すと'なんだ'と見るからにつまらないといった表情をする上司をまたスルーする。
「実は、本人から自宅で授業を受けたいっていう申し出があって。仕事の都合的にその方が動きやすい、との事で」
真面目な話をしに来たのだ。
恋愛結び付け茶化しおじさんとの無駄話の為にコーヒーを買って来た訳じゃない。
コーヒーの飲み口からは微かに湯気がたっている。
それを見たまま報告内容を話したのだけれど、返事がなくて不安になり上司に視線を向ける。
"あ"の形に口を開けたまま固まっている。
'あの'と声をかけようか身構えた矢先、上司はゆっくり何度も頷きながら'あーなるほどなるほど'と。
「凄いな、すごいよ本当に。それは理由が理由だから、本人が言うなら、それが一番いい」
そこまで言って'マジかー凄いな'とまた言った。
何が凄いと言うのか。
私の頭では上司の凄いの意味が理解できなかった。
けれど、とりあえず私の目的である自宅での課外授業の報告は完了したわけで深く考えても意味がない事だ。
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かむ(プロフ) - aishinさん» 初めまして。いえ、こちらこそ読んで頂きありがとうございます。良かったらまた何度でも見に来てくださいねㅎㅎ (2月17日 21時) (
レス) id: 40531361f3 (このIDを非表示/違反報告)
aishin(プロフ) - かむさんはじめまして 素敵なお話ありがとうございます。一気に読みました。ジョングクの不器用で優しいそして何より一途な魅力全開の作品です💕これからも応援してます (2月17日 12時) (レス) @page24 id: 2f5b0c03f1 (このIDを非表示/違反報告)
かむ - senra1003さん» ありがとうございます(；ω；) (2月12日 19時) (レス) id: 40531361f3 (このIDを非表示/違反報告)
senra1003(プロフ) - 最高です（т-т） (2月12日 1時) (レス) @page47 id: bf42e69a0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かむ
| 作成日時：2024年2月7日 22時
