【H×H】呪術師×ハンター【呪術廻戦】 (ページ1)

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傑がいなくなってから、何となく淋しくなった。

四人でいつも馬鹿騒ぎして、遊んで、喧嘩して、術師であることを除けば、"青春"というものの真っ只中だった。

慣れと言うのは怖い。

気がつけば、いないことがまるで当たり前になっていた。実際いないのだから、それを嘆いたって何にもならないことは知っている。

彼は今、何をしてるんだろう。

私が知らないうちに、亀裂が入っていた。彼がここを去る理由ができてしまっていた。

別任務で私が海外に飛んでいる間、起こった出来事。私には止めようがなかった。

私の術式があれば、何か変わっていたのかな。

「A、任務入ったから行くぞ」

『あれ、今日は悟と共同なの？』

「文句あんのかよ」

『だってさあ、悟、私の事考えずに進んじゃうんだもん』

「お前は強いから問題ないだろ」

『何突然の照れ。ウケる』

「脳みそに有り得んほどの情報送り込んでほしい？」

『遠慮しとく』

ケラケラ笑って、殴り合いに発展して、途中にいた夜蛾先生に鉄拳を食らった。

「クソ、なんで僕も殴られなきゃなんだよ」

悟の一人称は変わった。理由は聞いてないけれど、俊に"俺って一人称はちょっと……"と引きながら言われたんだろうなって想像つく。

しばらく歩くと、小さな村にたどり着いた。

人気のない、薄気味悪いところ。

まずは呪霊の気配を探るか、そう思った瞬間だった。

地面から無数の腕が生えてきて、私の足を思いっきり叩いた。

『っくそ、遅れた！！』

「A！」

腕は消え、まるで何も無かったかのように辺りが静かになる。

「お前、身体が……」

『なに、これ』

ぱらぱらと、砂のように足元から身体が消えていく。

「今すぐ高専に戻るぞ！このままじゃ不味い！」

悟が私を担ごうと胴体に腕を回す。

だけど、まるで縫い付けられたかのようにここから動くことが出来なかった。

『無理だ。』

「無理じゃねえ！まだ何とかなるだろ！」

『見ろ、悟。もう腰も消えそうなんだ』

「……っ」

進行は恐ろしく早い。もう腰も消えている。

『っくそ……』

｢A！｣

『問題ない！』

どんどん身体が消えていく。だが私の脳は酷く冷静だった。

「絶対ェ助けるから、お前まで消えるな！」

約束できるかなんて分からないけど

『嗚呼……』

消えていく私の身体を、今までにないくらい顔を歪めて見ている悟は、酷く可笑しかった。