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テヒョンに連れられて辿り着いたのは、ものすごく高そうな高層マンション。
初めて来た場所に戸惑いながら、テヒョンのあとをついていく。
テヒョンはエントランスのセキュリティを顔パスしてエレベーターに乗り込むと、何も言わずに私に背を向けて立った。
彼の影に隠れて押されたボタンの階数までは見えないが、なかなか止まる気配がないエレベーターにごくんと生唾を飲み込む。
案の定エレベーターは最上階で止まって、テヒョンは指紋認証による電子音とともに部屋の扉をいとも簡単に開けてしまった。
『ここって…』
「俺の家」
信じられない光景に呆然と扉の前に立ち尽くしていると、痺れを切らしたテヒョンが私を家の中に押し込む。
ふらつきながら中に入ると、扉が閉まるなりテヒョンは私を壁に追いやり、両側にバンッと強く手を着いた。
「…それで？」
私を壁と自分の間に挟んで、冷たく見下ろすテヒョンの声は驚くほど低い。
私はあまりの威圧感に怯え、彼の目を見ることができずに視線を彷徨わせた。
「どうしていきなり別れるなんて言い出したの？」
その瞬間、あの夜テヒョンとあの女性がホテル街に消えていった光景がフラッシュバックする。
『……』
でも、私にはテヒョンに本当のことを言う勇気がなかった。
「もしかしてジョングクが好きだから？」
『ち、違うよ…』
「…ならちゃんと目見て言えよ」
テヒョンは私の頬を乱暴に掴んで、無理矢理顔を上げさせる。
射抜くような冷たい視線と普段しないような乱暴な言葉遣いに視界が滲んだ。
テヒョンはそんな私を見て、眉を下げて悲しそうに笑う。
「泣くほど俺が嫌い？」
『ちが…っ』
私の言葉を待たずに、テヒョンは頬を掴んだまま唇を塞いだ。
『ん…っ』
久しぶりに感じたテヒョンの熱に、体温が一気に上昇する。
重なり合う唇から漏れ出たお互いの吐息が、あっという間に辺りの雰囲気を妖艶なものにした。
やがてテヒョンは熱い吐息とともに長く触れていた唇を離しながら、額はくっつけたままゆっくりと切れ長の目を開いた。
「悪いけど、絶対離してやらないから」
その瞬間、テヒョンの熱い手が頬を掠めていった。
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hatakekakashi84(プロフ) - おもしろかったです！Twitterフォローしたのでお願いします！ (2021年12月31日 19時) (
レス) @page48 id: fe6888fa87 (このIDを非表示/違反報告)
タナ(プロフ) - 一気に読ませて頂きました。最高でした。素敵な時間をありがとうございました！ (2021年3月14日 20時) (レス) id: 13f7b09681 (このIDを非表示/違反報告)
かむり - 最高です…！！！ (2019年12月8日 14時) (レス) id: d90aae6f87 (このIDを非表示/違反報告)
Yellow8938(プロフ) - こんにちは続きがめちゃくちゃ楽しみに待ってますTwitterフォローさせて頂きましたよろしくお願いしますいつも素敵なお話ありがとうございます (2019年11月11日 13時) (レス) id: fb4a224a7d (このIDを非表示/違反報告)
カフェ猫 - ヤバイです！めっちゃドキドキします！続き楽しみにしてます〜!!! (2019年10月13日 12時) (レス) id: baaac411fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kasu
| 作成日時：2019年9月22日 23時
