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手を伸ばせば届く距離。
でも、熱を帯びた彼の視線がそれを躊躇させる。
お互いの吐息が混ざり合って、部屋の空気に溶けていく。
「…気持ちい？」
額に汗を滲ませながら尋ねてくるテヒョンに、私は小さく頷いた。
キスから始まって、そのままただ抱かれるだけ。
テヒョンが家に来た日は必ずこういう流れになる。
私は彼以外の人との夜を過ごしたことがないので比べようがないけれど、きっとテヒョンはかなり行為が上手いんだと思う。
私は毎回ついていくだけで必死だ。
余裕がない。だからこそ不安になる。
お願いだから離れていかないで。私を置いていかないで。
彼の腕にしがみついて、声には出せない言葉を心の中で叫び続ける。
二人でいる時だけは、テヒョンは私のことを愛おしそうに触ってくれる。
「Aは俺しか知らないで。俺だけに抱かれてて」
そう、今だけでいいの。
優しく触れる手が、掛けてくれる言葉が、ほんのちょっとでも彼に愛されてるって思わせてくれるから。
『うん…テヒョン、だけ…』
たとえそれが偽物だったとしても、今この瞬間、テヒョンの瞳に映っているのは私だけだから。
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のあ - とてもおもしろいです、続き待ってます！ (2019年9月11日 7時) (
レス) id: 87b0b31a0f (このIDを非表示/違反報告)
ミア - すごく面白い展開になってて続きが楽しみです! これからも読ませていただきます!! (2019年7月25日 17時) (レス) id: 73144b7ec3 (このIDを非表示/違反報告)
ミア - とてもお気に入りです!! 迷惑かもしれませんが続きお願いします! (2019年7月20日 19時) (レス) id: 73144b7ec3 (このIDを非表示/違反報告)
たまたま - 三角関係ぽい小説、今まであまり好きじゃなかったけど、このお話は凄く続きが気になります！更新頑張ってください！ (2019年7月17日 21時) (レス) id: 11b0bd599c (このIDを非表示/違反報告)
のあ - 主人公ちゃん、自惚れちゃっていいんですよね！！！！！？テヒョン、、頑張れ！！ (2019年7月17日 8時) (レス) id: d2b1c04faa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kasu
| 作成日時：2019年6月30日 17時
