60話 ページ10
ジョングク君が部屋のドアを開けると、
《ごめんごめん、鍵忘れてた〜》
なんてルームメイトの声が聞こえてくる。
たしか、名前はテヒョン君。
ジョングク君に負けず劣らずの顔面で、
大学では有名人だ。
この部屋の住人になるには、
イケメンじゃないといけない
っていう条件あったりする？
『今日夕方まで帰らないんじゃなかったの？』
《うん。それがさ、
今日行く予定の遊園地のチケット部屋に忘れてきたんだよ、》
『そ、じゃあ早く取って戻れば？』
《何でそんな直ぐ追い出そうとすんのさ〜》
拗ねたようなテヒョン君の声。
早く出て行け感満載のジョングク君の態度は、
逆効果満点みたい。
《てかお前昨日彼女来なかったの？
俺いないから連れ込んでるかと思った》
『もう帰った、』
《ふ〜ん。で、どうだった？》
『は？何が？』
《とぼけるなよ〜。
日本人ってどんな感じなの？
よかった？気になる》
テヒョン君の言葉の意味に少し悲しくなって、
布団の中で短く息を吐いた。
『お前何でそんな下品な事言うわけ？
そういう話やめてくんない？』
ジョングク君はゴホッってわざとらしい
大きな咳払いをした。
男の子って、こんな話を赤裸々に話したりするんだね。
テヒョン君？
その日本人の子は今、あなたのベッドの下にいます。
《………それとも、ボラさんだっけ？
あのヌナの事まだ忘れてなくて手出してないとか？》
その言葉に、布団の中にある毛布をぎゅっと掴む。
ジョングク君の表情はもちろん見えないから、
私は彼の声を待つしかないんだ。
ジョングク君は、
『もう忘れたよ、今は彼女のことしか頭にない、』
って、はっきりと大きな声でそう言った。
まるで私に言ってるかのような、
さっきまでとは違う、優しい声色だった。
だから私は、また幸せだなって、
そう思ったんだよ？
ジョングク君の心の中から、
ボラさんはいなくなったって、
そう信じたの。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1493人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
moka(プロフ) - りるさん» りるさん、誕生日に浮気なんて……ほんとに主人公は傷つきましたよね😢 その傷を癒やすのは時間がかかるし、もっと気持ちをちゃんと伝えなきゃですね😭 感情移入してもらえるのほんとに嬉しいです♡いつもありがとうございます💕 (1月6日 4時) (
レス) id: 13af285613 (このIDを非表示/違反報告)
moka(プロフ) - あきさん» あきさん、あの時どんな気持ちだったのか、今どれほど後悔してるか伝えなきゃ花束もらっても主人公は？？ですよね😭ジン君からの助言がもっと要りますね😢不器用すぎるジョングクです😭 (あきさん、2024年もよろしくお願いします♡) (1月6日 4時) (レス) id: 13af285613 (このIDを非表示/違反報告)
りる(プロフ) - 誕生日に他の女と彼氏が浮気したなんてシヌ案件ですよ😇プライドもズタズタだし💦それを覆すのはまだまだ足りないし、主人公の倍くらい受けないと🤯ボラも報いがくるよ😇感情移入するほどハマります✨いつもありがとうございます💕 (1月5日 23時) (レス) id: bd1464b980 (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - あの頃の正直な気持ちと心からの後悔を伝えなければ…薔薇の花束も？？でしかない。ジョングクから誕生日なんて言葉出ただけで無理…そんな浅い傷じゃない‼️じんく〜ん、ジョングクにもっと助言を‼️あぁ不器用グクがもどかしい😭 (1月5日 21時) (レス) id: a9a17b5184 (このIDを非表示/違反報告)
moka(プロフ) - みかんさん» みかんさん、主人公は嬉しい気持ちとボラさんの事があるから、ジョングクの本当の気持ちが読めなくて分からなくなってるんですよね😢 コメントありがとうございます💕感想聞けるのが励みになります♡ (1月5日 4時) (レス) id: 13af285613 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：moka
| 作成日時：2023年12月13日 18時
