韓国人のBoyfriend【JK】2

95話 ページ45

「…………じゃあ、」






『………待って、』





直ぐに呼び止められて、
振り向くと、
いつからそんな顔してたの？
って思うぐらい、
ジョングク君は泣きそうな顔してた。







『さっき話してたユンギさんって人、
もしかして、す、』


｢え？｣


『いや、ごめん。何でもない。
言いたいのは、そんな事じゃなくってさ、』







“そうじゃなくて”

って言いながら、

髪を乱すように、ぐしゃっとさせるジョングク君を

どんな風に見つめたらいい？








『……嫌じゃなかったら、また会えないかな？
俺、連絡先変わってないから』








何でまた私と会いたいのか、

よく分からない。

だって、ジョングク君は………。



また、ボラさんに会えない寂しさを、
私で紛らわしたいのかもしれない。


だとしたら私は応えられないよ。


私は1年前の私じゃないんだ。

ジョングク君しか見えなかった
あの頃の私じゃないんだよ？






そう言いたいのに、
間違いなく私だけに向けられてる
ジョングク君の熱い視線のせいで、
口に出来なくて。


その瞳から逃げたくなって、目をそらした。









何も答えない私に、

ジョングク君は言葉を続ける。












『俺はずっと………………………………た。
ずっと…………………』







「……………………？え？」








『そういう事だから、』








そう言って、走って行く彼。







………………？

そういう事ってどういう事？






ジョングク君がいきなり早口になったから、

“ずっと”

って言った後の、彼の釜山弁が、

全く聞き取れなかった。

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