韓国人のBoyfriend【JK】2

67話 ページ17

『とりあえず立って、
服汚れる』




いつも高いヒールを履きこなすボラさんの足は
今日はフラついてる。
こんな時はスニーカーがいいのに
って関係ない事を思った。







『送ってくから帰ろう。
こんなとこで泣いてたってしょうがないよ』


ボラさんの手を引く
ジョングク君を見つめる。






中学生と高校生の頃の通知表で、
私はよく、
“思いやりのある子”
って先生に書かれてた。




だから私は、思いやりがあって、
優しい子なんだって
自分の事を思ってたんだ。


なのに、今の私は何なんだろう。



傷ついてる女の人が目の前にいるのに、
“この人は私のなのに”

なんて、焼きもち妬いてる自分が大嫌いだ。






『……Aちゃん。
ごめん、ヌナの家に寄っていっていい？』


私の反応を伺うような顔して、
ジョングク君はそう言った。



｢………あっ、えっと、うん。
ジョングク君、ボラさん送っていって、
私は一人で帰れる｣

心とは正反対の言葉を口にした。




『一人じゃ危ないって、』



｢大丈夫。自転車乗って帰るし、
ダッシュしたら、すぐ着くから。｣



『でも………』



｢帰ったら連絡して？
じゃあもう行くね｣




そう言って、
自転車に乗ると、前に進んだ。







ねぇ。ジョングク君。呼び止めてよ。

“彼女を一人で帰すなんてできないよ”

って私の腕を引いてよ。

なんて自分勝手。



すごいスピードで、自転車を漕ぐと、
息が上がっていく。





自分で振り切ったくせに、
心配して追いかけて来てくれる事を少しだけ期待してた私は、
誰もいない後ろを何度も振り返った。

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