韓国人のBoyfriend【JK】2

66話 ページ16

『誕生日おめでとう、』





いつものように
お店の片付けをしてたら、
ジョングク君が伝票を揃えてる手を止めて、
そう呟いた。





意識なんかしてなかったけど
0時になった瞬間言ってくれたから、
ジョングク君は時計を気にしてくれてたのかなって。




ほうきでお店の床のゴミを集めてる瞬間に
21歳になってしまったけど、
私は満足で。




手を繋いで、
キスをしながら、
ロマンチックに言われたわけじゃない
“おめでとう”
も、ジョングク君らしくて。




私はジョングク君が隣にいるだけで、
最高の誕生日を迎えられたよ？









『明日寝坊しそうー』

ってお店の鍵閉めながら
眠そうに言うから
私は、お昼過ぎに電話するねって言った。





｢明日私、お昼抜きにしよーっと｣


『何で、お腹空くよ？』


｢夜ご馳走食べるから、スカスカにしなきゃ〜｣


『俺は昼も絶対いっぱい食べる』


って笑って、

いつも通り、二人で裏口に回って、
私の自転車を取って、帰ろうとしたんだ。







いつもと違うのは、
ボラさんがそこにいた事。






いつからここにいたんだろ？





私達を見つけると、



〈グク……〉

って消えそうな声で呟いた。







ジョングク君が、
『え？どうしたの？ずっとここにいたの？』

って言ったと同時に、
ボラさんは泣き崩れて、その場に座り込んでしまった。




視線を合わせるように、
ジョングク君もしゃがみ込んだ。

『ヌナ？何？何かあったの？』



〈ジミンが………〉


聞き取りにくい儚い声。



〈別れようって……〉






ジミンさんはひどい人だ。

こんなに綺麗で、
ジミンさんを想ってくれてる人を、傷つけるなんて………

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