検索窓
今日:102 hit、昨日:163 hit、合計:297,665 hit

84話 ページ34

「……行ったよ」



言わないとさっき決心した言葉を、急かされて口にすれば、それだけで胸が疼くように痛くなった。





『……何でだよ。俺ずっといたよ』


「行ったの、0時過ぎた後だったから……」


『意味分かんねぇよ。
何?俺が可哀想で、もう帰ったか見に来たわけ?』


「違うよ、ばか」





泣きたいわけじゃないのに、
自分の気持ちを言葉にするのが難しくて、涙が頬を伝う。



『……何で泣くんだよ』


「泣いてない」


『泣いてんじゃん』


「泣いてないってば」





ジョングクを嫌いになりたかった。
出会った頃に一生のお願いを使った事を後悔するぐらい………
ジョングクを嫌いになれますように。と毎日のように願っていた。





なのに嫌いになれなかった。
むしろその逆。
結局出会ってから今までずっと好きだった………
イェリちゃんにキスしてた、あの瞬間までも。





「ジョングクの事……好きだから行った」




一人で抱えてた気持ちを吐き出せば、もう何も怖くなかった。


ジフン君とユナの寝息は、バックミュージックのようだ。





『ジミンって人は?』


「別れた……」


『俺なんかのために?ばかじゃないの……』




分かってるよ、そんなの。



「ばかでしょ?ジョングク選ぶなんて。ほんとばかだと思う。
こんな浮気者………まだ好きなんて」


『……ほんとだよ』




ジョングクは立ち上がると、
ベッドにあった毛布を、床でそのまま眠ってしまったジフン君の上にかけた。



そして、私の隣に腰を下ろした。

85話→←83話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (463 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
996人がお気に入り
設定タグ:BTS , ジョングク , 防弾少年団   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

なゆ - 来た❗️とうとう この日が… ふぅ 落ちついて ポチッとするのよ  行くぞぉ^ ^ (3月29日 22時) (レス) id: c3cca9217a (このIDを非表示/違反報告)
なゆ - ‼️‼️ 何と‼️‼️ ╰(*´︶`*)╯♡ mokaさん もう幸せ〜 るんっ♪ (3月22日 17時) (レス) id: c3cca9217a (このIDを非表示/違反報告)
moka(プロフ) - なゆさん» なゆさん、このお話を大切にしてもらえて本当に幸せです♡日々のルーティンなんて嬉しすぎます💕この二人は喧嘩ばかりですが結局お互い好きなんですよね😌✨お待たせしましたが特別編を出すので読んでもらえると嬉しいです♡ (3月22日 5時) (レス) id: 13af285613 (このIDを非表示/違反報告)
なゆ - こんにちは mokaさん 連載中の作品を読んでも その後に必ずこちらのグクを読むという日々のルーティン! この2人のケンカしながらもお互い大好き!って所がたまらんのです^ ^ ずっと変わらずいてほしい  メチャメチャ大好き! 新作も応援してます。 (3月21日 19時) (レス) id: c3cca9217a (このIDを非表示/違反報告)
moka(プロフ) - ちなつさん» ちなつさん、そんな風に言ってもらえてほんとに嬉しいです😢投稿してよかったです。ありがとうございます♡番外編をいつか載せますね! (2月19日 8時) (レス) id: 13af285613 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:moka | 作成日時:2023年11月2日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。