Look at only me 2【JK】

68話 ページ18

〈私は、あんたがした選択なら否定しないよ〉




生ビールを飲み干してユナがそう言った。




仕事帰りに来た居酒屋で
ジョングクから言われた事を、
出来るだけ詳細に話した。




分かってる……
ユナがこういう時、ああしろ、こうしろと言わない事。
だけどどうしても誰かに、いやユナに聞いてもらいたかった。





話しただけで気持ちが軽くなるのは、
多分自分の中で答えは決まっているから。




その答えを誰かに肯定してほしいって気持ちがなかったわけじゃないけど、結局最終的に決断するのは自分なんだ。






お会計を終えて店を出るとき、
ユナは〈自分の気持ちに正直にね？〉と言った。
そして〈誰かに幸せにしてもらおうなんて思っちゃダメだよ。幸せになるのは自分次第なんだから〉って。





どうしてユナが喧嘩しながらも
彼と長続きするのか分かった気がした。





自分で幸せを掴むユナが羨ましいと思う反面、
皆が皆そうなれるわけじゃないとも思う。






ユナと改札で別れて、一人で家へと歩きながら
やっぱり自分が選択しようとしている道を、
誰かに間違ってないと言ってほしくなってきて、
必死に自分で自分の考えを肯定していた。







ジョングクの言葉は嬉しかった。
でも、彼の気持ちはいつも不安定なのだ。




一緒にいると楽しくて幸せなのに、
離れたら寂しくて、会いたくて、
LINEが既読にならないだけでもう他の事が手につかなくなる。







ジョングクの自由で不器用な所が好きなのに、
それが私を苦しめるんだ。
私はジョングクといると苦しくなる……。








土曜日、私の家と反対方向のジミン君の家に行く約束をした。
多分その日、ジミン君と結ばれるのかなと思う。






行かないジョングクの所には………。
それが私の決めた答え。

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