韓国人のBoyfriend【JK】3

108話 ページ9

直ぐに浮かんだのはジンさんの顔。

優しいジンさんは、
私から受け取ったこのノートを
捨てれずに、ジョングク君に渡したんだと思った。








待って。
って事は……


私が韓国を離れる前に書いた
あの文章を
ジョングク君は読んだって事？






“ジョングク君の事を考えるのはもうやめよう。
このノートに私の初恋をしまおう”


そんな意味不明な、
結局は未練タラタラの想いを
書いたと思う。








終わった………


気まぐれで付き合った相手から
あんな風に重たく想われたら
迷惑以外の何ものでもないよね……

はぁ………

自分が書いた文章をハッキリとは思い出せないから
どんなイタイことを書いてしまったかなと、
震える手で最後のページから開くと、

1年前、自分が書いた文字の下に、

追加されてるメッセージが目に入る。












久しぶりに見たジョングク君の字。




ぎゅっと唇を噛み締めて、
込み上げてくる何かを抑えた。



でも、
彼のメッセージを読んでいく内に、
直ぐに我慢していた涙か溢れて
目の前のジョングク君の文字が歪んでいく。






涙が落ちると、
滲むジョングク君の字は、
さっき書かれたものだと思った。









“Aちゃんの事がずっと好きだった。
ずっと忘れられなかった。
もう諦めなきゃって何度頑張っても出来なくて、
毎日Aちゃんの事考えてた。

ヌナとの事は、
どうやって謝っていいか分かんない。

俺ね、ずっとヌナに憧れてた。
ヌナの事好きだと思ってた。
だけど違ったんだ。

今更こんな事聞きたくないと思うけど、
ヌナを抱き締めた時気づいた。
俺が好きなのはAちゃんだって。
こんな最低な気づき方しか出来なくて、ごめん。


だけどさ、やっぱ好きだよ。
好き、ほんとに好き。
俺、頭悪いからそれ以上どうやって気持ちを伝えていいか分かんない。


もう二度と
Aちゃんに辛い思いはさせないから、
だから、もうどこにも行かないで。
俺の側にいてよ。”










一番最後には、日本語で

“すき”

って書かれていた。


きっと、私に気持ちを伝えようと
一生懸命書いてくれたんだと思った。


慣れない日本語で書かれた
“すき”
は、決して綺麗とは言えなくて。



でも私には、


キラキラに光って見える。

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