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【番外編】8 ページ43

図々しいけど、私は
ホテルに戻るつもりなんてなかった。




だって、久しぶりに会えて

こんなに幸せで、

こんなに嬉しくて、

もっと側にいたいのに。





でも、
頭の中で考えてたって
きっと伝わらない。


今までジョングク君と
すれ違ってばかりだったから、
自分の気持ちは
ちゃんと言葉にして伝えるって、決めたんだ。









「ここに泊まっちゃダメ?」


勇気を出してそう口にした。



『……それは全然いいけど、
着替えとか、ホテルに置いてきたんじゃないの?』



「着替えは、バッグに入れてきたから大丈夫」







あっ、待って………
素直に言い過ぎた。

手持ちのバッグに、
ちゃっかり着替えとか詰めてきたけど、
そんなの最初から泊まる気満々みたいじゃん。







『ならいいけど。
じゃあ先にお風呂入ってきなよ、
寝るとこ準備しとくから』









“寝るとこ準備しとく”


の意味がよく分からなかったけど、
彼に言われるまま、
私はシャワールームに向かった。






今日は可愛いパジャマを持ってきたし、
髪もきれいにセットした。






ドキドキしながら部屋の方に戻って、
ジョングク君がさっき言ってた
言葉の意味を理解した。












シングルベッド、

小さなテーブルを挟んで

その横に布団が敷いてあった。








『さっき一緒にいたバイトの奴がさ、
たまに家に泊まるから布団買ったんだよね。
俺、こっちで寝るから。
Aちゃんはベッドで寝て?』








「………………………え?」







言いたい事は沢山あったけど
どれも口に出来る気がしなかった。



自分の気持ちは
頑張ってちゃんと伝えるって
決めたはずなのにな。

早くも無理みたい。







『俺も風呂入ってくるね。
疲れたでしょ?先寝てていいから』



そう言って、
ジョングク君がシャワールームに向かった後も
私はその場に立ち尽くしたままで。





ベッドの下でもなく、
少し距離を置くように敷かれた布団。




百歩譲って、シングルベッドは狭いから、
ジョングク君が布団で寝るとして、
何でこんなに、距離をあける必要があるんだろ。










それに、

“寝てていい”

なんて。






なんか、


私だけ好きみたいで。



私だけ会いたかったみたいで。




馬鹿みたいだ。

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設定タグ:BTS , ジョングク , 防弾少年団   
作品ジャンル:恋愛
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moka(プロフ) - m...iさん» m...iさん、読んで頂きありがとうございます♡少し編集のためパスワードつけてますが、終わりましたら解除するのでお待ち下さい🙏   (4月3日 17時) (レス) id: 13af285613 (このIDを非表示/違反報告)
moka(プロフ) - kanさん» kanさん、ドキドキしてもらえて嬉しいです😌読んで頂きありがとうございます♡少し編集のためパスワードつけてますが、終わりましたら解除するのでお待ち下さい🙏 (4月3日 17時) (レス) id: 13af285613 (このIDを非表示/違反報告)
m...i - すごく楽しく見せてもらいました続きがすごく読みたいです!パスワード教えていただいてよろしいですか? (4月3日 15時) (レス) id: 21753a5ca6 (このIDを非表示/違反報告)
kan - 読んでる時、ずっとドキドキしてました。とても面白かったです!続きを読みたいのですがパスワードがわかりません。教えていただいてもいいですか? (4月3日 11時) (レス) id: 1389d959b0 (このIDを非表示/違反報告)
moka(プロフ) - N--aさん» N--aさん、読み返してもらえて嬉しいです!ありがとうございます♡少し編集してたのでパスワードかけてました。解除しますね! (3月30日 17時) (レス) id: 13af285613 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:moka | 作成日時:2024年1月7日 16時

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