128話 ページ29
私は、震える声で
「何でここにいるの?」
って韓国語で言い直した。
『留守電聞いて………』
ジョングク君は
深く息継ぎをしながら、そう言った。
額に滲む汗。
はぁ……と聞こえる息遣いで
彼がここまでの距離を
走ってきたって分かった。
ここにジョングク君がいる。
現実なのに、信じられなかった。
だって………
どうして?
何で来てくれたの?
だって、留守電には
ここにいることも、
何があったかも、
私は何も口にしてないよ。
ジョングク君にとっては
訳が分からないはずの日本語を
一言吹き込んだだけ。
「………なんで、私がここにいるって、」
声はまだ震えたけど、
どうにか韓国語で喋れてるはず。
『………時計の音、留守電に入ってたから。
大学ん時に毎日聞いてたから直ぐ分かった』
「あっ、…………そっか」
そっかって何?
そっかってなんなの?
もっと言うことがあるでしょ、私。
「ぷ、」
『えっ?』
「あの………、ぷ、
釜山に行くんじゃ。
ジンさんから今日の23時のバスって
聞いてたから、」
『あっ、えっと、うん。
そうだけど……今日じゃなくても、大丈夫だから。
明日のバスで行くよ、』
彼の手にはキャリーケース。
大きな荷物が、この街からジョングク君がいなくなることを知らせてる。
「もしかして私のせいでバス降りたりして、」
『そんなのどうだっていいって』
私の言葉に被せるように
ジョングク君はそう言うと、
息を落ち着かせるようにゴホッと咳払いをして、
立ったまま言葉を続けた。
『そんな事より何があったの?
何かあったから連絡したんでしょ?
留守電、俺の名前以外なんて言ってるか分かんなかったけど、声聞いて何かあったんだって分かった。
どうしたの?』
待ってられない
というように早口で問いただされて、
私は辿々しく、
「…………何かあったとして、どうして来てくれたの?
もう二度と会わないって」
と答えになんかなってない返答をした。
そうだよ。
ジョングク君はもう私の事なんか…………
『あんな震えた声聞いて
ほっとけるわけないじゃん』
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moka(プロフ) - m...iさん» m...iさん、読んで頂きありがとうございます♡少し編集のためパスワードつけてますが、終わりましたら解除するのでお待ち下さい🙏 (4月3日 17時) (レス) id: 13af285613 (このIDを非表示/違反報告)
moka(プロフ) - kanさん» kanさん、ドキドキしてもらえて嬉しいです😌読んで頂きありがとうございます♡少し編集のためパスワードつけてますが、終わりましたら解除するのでお待ち下さい🙏 (4月3日 17時) (レス) id: 13af285613 (このIDを非表示/違反報告)
m...i - すごく楽しく見せてもらいました続きがすごく読みたいです!パスワード教えていただいてよろしいですか? (4月3日 15時) (レス) id: 21753a5ca6 (このIDを非表示/違反報告)
kan - 読んでる時、ずっとドキドキしてました。とても面白かったです!続きを読みたいのですがパスワードがわかりません。教えていただいてもいいですか? (4月3日 11時) (レス) id: 1389d959b0 (このIDを非表示/違反報告)
moka(プロフ) - N--aさん» N--aさん、読み返してもらえて嬉しいです!ありがとうございます♡少し編集してたのでパスワードかけてました。解除しますね! (3月30日 17時) (レス) id: 13af285613 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:moka | 作成日時:2024年1月7日 16時