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116話 ページ17

電気が消えた真っ暗な部屋に
私とジョングク君………二人きり。




私が踏み出した一歩を

彼がその大きな腕で、受け止めてくれた気がした。

熱でふわっとする頭の中は

目の前にいるジョングク君だらけで。


彼に抱き締められて感じる暖かい温もりが
もう一歩、私を前に進めさせてくれる気がする。








「………ジョングク君、」


『ん?』

「あのノートに書いてくれた事ほんと?」


『うそ書いてどうすんの』


ジョングク君の気持ちを確かめたくて聞いたのに、
彼から返って来たのはその一言だけ。


ノートには沢山気持ちを書いてくれたのに
面と向かっては言ってくれないらしい。

まぁ、それがジョングク君だ。









「………ジョングク君、私ね」











ピンポーン。








静かな部屋に大きく響く、部屋の呼び鈴。









ジョングク君は
『……誰か来た』
と言って、
私から離れた。





「……こんな時間に誰かな」


『俺、出よっか?』


「大丈夫、あっ、テヨンだと思う」



現実に引き戻されたような気分で
ベッドから出ると、玄関の方に向かった。









ドアを開けて立ってたその人は
予想してたテヨンではなくて……










スーツ姿のユンギさんは、

《よかった、電話何回かけても出ないから
ぶっ倒れてるかと思った》

って言って、私の手を引くと、

勢いよく私を抱き締めた。











えっ?
は?
何で?



《マジ心配した》

強くなる腕の力。

細いのにユンギさんは意外と力が強くて、
どうしていいか、分からず
「ちょっ、えっ?」
って戸惑う事しか出来ない。








ユンギさんに抱き締められたのは
これが初めて。
当たり前だ、だって私達はただの
先輩と後輩なんだから。









なのに…………

いつもしてるみたいに、

サラっと抱き締めたりしないで。

ジョングク君に勘違いされる。





そう思った時にはもう遅くて、
後ろからバタバタと音が聞こえて、
ジョングク君がこちらに向かってきた。










《あっ、お客さん?》
ってやっと彼の存在に気づいたユンギさんは、
私をようやく腕から解放した。




ジョングク君は、無言で乱暴に靴を履くと

私とユンギさんを無視して

出て行ってしまった。

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設定タグ:BTS , ジョングク , 防弾少年団   
作品ジャンル:恋愛
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moka(プロフ) - m...iさん» m...iさん、読んで頂きありがとうございます♡少し編集のためパスワードつけてますが、終わりましたら解除するのでお待ち下さい🙏   (4月3日 17時) (レス) id: 13af285613 (このIDを非表示/違反報告)
moka(プロフ) - kanさん» kanさん、ドキドキしてもらえて嬉しいです😌読んで頂きありがとうございます♡少し編集のためパスワードつけてますが、終わりましたら解除するのでお待ち下さい🙏 (4月3日 17時) (レス) id: 13af285613 (このIDを非表示/違反報告)
m...i - すごく楽しく見せてもらいました続きがすごく読みたいです!パスワード教えていただいてよろしいですか? (4月3日 15時) (レス) id: 21753a5ca6 (このIDを非表示/違反報告)
kan - 読んでる時、ずっとドキドキしてました。とても面白かったです!続きを読みたいのですがパスワードがわかりません。教えていただいてもいいですか? (4月3日 11時) (レス) id: 1389d959b0 (このIDを非表示/違反報告)
moka(プロフ) - N--aさん» N--aさん、読み返してもらえて嬉しいです!ありがとうございます♡少し編集してたのでパスワードかけてました。解除しますね! (3月30日 17時) (レス) id: 13af285613 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:moka | 作成日時:2024年1月7日 16時

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