等身大の青と春 Ⅲ【宮侑】 (ページ27)

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＃最終話ページ27

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結婚して１７年の月日が経った。
時間の経過とは恐ろしいもので、
可愛い可愛い男女の双子が、
今では高校生になってしまった。

まだまだ現役で頑張っているツムを抜いての晩御飯で、
急に馴れ初めを聞いてきた。

「パパとママも、私たちの年齢の時に出会ったんでしょ？」

『そうそう、あの一番左の写真ね』

始めて撮ったツーショから現在のツーショまで、
壁に貼ってあってそれを指しながら話す。

「美男美女…。そりゃモテるわ」

『なんか自分の子に言われるといやだな(笑)
でもあの時はまだ付き合ってないけどね』

「次の写真は絶対できてるね」

写真でデキてるのがバレて、なんか恥ずかしくなる。

「そっから今日まで続いてるって本当にすごいと思う」

『うん、自分でも不思議。
だけどツムじゃなかったら続いてないよ。

この人しか好きにならないかも、って難しいけど、
そういう人を見つけてください』

高校の三年間が、とか、大学の四年間、が青春なんじゃない。
私の青春は今も、現在進行形で続いている。

今の私は、青と春で作り上げられている。
これからもずっと続く青春を、この身一つで受け止める。

私の人生という青春に、“宮侑”という人物は決してなくてはならない。

これからも一緒に、たくさんの色と季節を描いていこう。

等身大の青と春【宮侑】
Fin.