File 13-34 ページ35
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『 …イメチェン? 』
大「 黙れ 」
明るくなった髪色に
呆気に取られた後
含み笑いをしながら言われた言葉に
京本は鋭く睨んだ
あの日から丁度1ヶ月が経とうとしていた
遅れて帰ってきた都築は
全員から長々と説教を喰らったが
それ以外は特に何もなかった
…いや、1つ重大なことがあった
あの日を持ってCHESSは解散をした
最初の1週間は毎日顔を会わせていたが
段々と疎らになっていき
今では全員の顔を見ることもなくなっていた
『 なんか、大我の金髪って新鮮
というか初めて見た 』
大「 まぁ、今までしたこともなかったからな 」
『 なんでいきなり? 』
大「 …お前と同じ理由だ 」
正反対の黒く染められた髪を撫で
一言そう呟く
その言葉に都築は一瞬の後
にやりと笑う
『 え、大我も清楚系目指すの?
残念ながら金髪じゃそう見えないよー? 』
大「 … 」
『 痛い痛い!
嘘です、ごめんなさい… 』
額に青筋を浮かべ頬を抓られる
顔を顰め
離された頬を擦ると
都築は口を開く
『 …けじめ、っていうか
CHESSの頃と違うってことを表したかった 』
早々に紺色から黒へ戻した都築は
髪を撫でながら
小さく呟いた
結局
6年前の火事は
調書も中途半端なところで終わっており
情報は特に得られなかった
だが、焼け跡から1つの紙が見付かっていた
それは焼け焦げていて殆ど読めなかったが
所々出てくる名前や言葉から
父親から京本へ向けて書かれた
バースデーメッセージだということが分かったらしく
調書の隙間にそれが挟まっていた
厳格な父親からの手紙は
どんな内容のものだったか
今になって知ることは出来ないが
京本はその手紙を机の隅に仕舞っていた
『 …1ヶ月って早いね
皆、どうしてるかな 』
大「 さぁな
会いに行けば良いだろ 」
『 …うぅん、決めたんだ
大我には中途半端とか言われるかもしれないけれど
自分が胸を張って幸せだと言える様になったら
皆に会おうって
それが何年先になるか分からないけれど
そのころには…たぶん、皆も
自分なりの幸せを掴んでるんだろうな
そしたらさ、自分の幸せな自慢話を出来れば良いよね 』
大「 …俺はパスだ 」
『 えー… 』
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aoi - CHESSの続編ないのかな、、、と期待を寄せています。作者さんのお話全て大好きです。 (2016年9月6日 22時) (レス) id: f890b15bb6 (このIDを非表示/違反報告)
manami - 久しぶりに読み返したら止まりませんでした...。やっぱり面白い!アナザーストーリーとか見たいなあ、、なんて思ったり、、。これからもしうさんの作品楽しみに待っています。頑張ってください (2016年8月16日 8時) (レス) id: dc7928617a (このIDを非表示/違反報告)
しう(プロフ) - ◎ HARUNA ◎さん» ありがとうございます !物語の中とは言え 、 辛い思いをしてきた主人公達にはやはり幸せな結末しかない 、 と思いました 。 なので そう言って頂き嬉しいです ! (2015年10月1日 15時) (レス) id: dc7be622bf (このIDを非表示/違反報告)
◎ HARUNA ◎(プロフ) - 完結おめでとうございます!!CHESS本当に好きでした\(^o^)/いつも更新が楽しみで楽しみで◎HAPPYENDで終わって良かったです!!これからも頑張ってください! (2015年9月26日 22時) (レス) id: 2f69862297 (このIDを非表示/違反報告)
しう(プロフ) - ぷぅ。さん» ありがとうございます ! そう言って頂けると 凄くありがたいです 。 新作も頑張っていきますね!! (2015年9月26日 9時) (レス) id: dc7be622bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しう | 作成日時:2015年9月2日 16時